
こんにちは、
不登校カウンセリングセンターの真鍋良得(まなべりょうえ)です。
不登校とは、子どもが学校に行くことを避け、継続して欠席する状態を指します。
文部科学省による不登校の定義は、病気や経済的な理由といった事情がなく、「年間の欠席日数が30日以上となった状態」を指します。
欠席日数がもっと短い場合でも、子どもが学校に行きくないという状況は、不登校あるいは登校しぶりという状態なので、何らかの対応が必要です。
小学生の場合、特に親御さんにとっては大きな悩みとなりがちですが、不登校にはさまざまな理由と背景があり、一概に「行きたくない」とだけで片付けることはできません。
この記事では、小学生が登校を拒む理由とその背景について考え、親としてどう向き合うべきかのヒントをご紹介します。
1. 人間関係のストレス
学校は子どもにとって、友達や先生との人間関係を初めて築く場です。
特に小学生の年齢では、友達と良好な関係を保つことが難しく、些細なすれ違いやトラブルが原因で学校に行きづらくなることがあります。
例えば「友達に無視された」「遊びに入れてもらえない」「先生に怒られて怖くなった」といった出来事が、子どもにとっては大きな心理的負担となり、登校を避ける理由になりえます。
2. 学習面での不安やつまづき
学年が上がるにつれ、学習内容も徐々に難しくなります。
成績が思うように伸びなかったり、クラスメイトと比べて理解が遅れてしまうことが、学校への不安感につながる場合もあります。
「授業についていけない」「先生の話が難しくてわからない」と感じることは、子どもにとって強いストレスであり、「勉強が苦手=学校に行きたくない」という気持ちを引き起こすことがあるのです。
3. 身体的・心理的な要因
小学生の子どもはまだ心も体も成長過程にあり、不安や緊張を上手く処理できないことがあります。
また、睡眠不足や体調不良などが原因で登校を避けるケースも珍しくありません。
最近は、外出や運動の機会が少なく、体力や免疫力が低下している子も多いといわれます。
さらに、親の期待やプレッシャーが大きすぎる場合、子どもは「頑張らなければ」という焦りを抱き、精神的な負担から登校を拒むこともあります。
4. 家庭環境や生活リズムの影響
家庭内の環境や生活リズムも不登校に影響する要素の一つです。
例えば、家庭内で不安定な状況(親の不和や過剰な期待など)があると、子どもは安心感を失い、学校に行くエネルギーが湧かなくなることがあります。
また、夜更かしやスマートフォンの過剰使用によって睡眠リズムが崩れてしまうと、朝起きることが難しくなり、不登校の原因になることもあります。
親としての向き合い方
不登校には、複数の要因が絡み合っている場合が多く、簡単に解決できることは少ないかもしれません。
ですが、親ができることの一つは、まず子どもの気持ちに寄り添い、話をよく聞いて理解しようと努めることです。
決して無理に学校へ連れて行くのではなく、子どもの不安や悩みを一緒に考える姿勢が大切です。
そして、子どもが安心して自分の気持ちを話せるような環境を整えることが、不登校の解決への第一歩になります。
特に小学生のお子さんの場合は、ほとんどのケースで親子の愛着関係が影響しているので、不登校の原因を探るよりも、子どもに対する傾聴と共感が大切です。
親御さんが子どもの心の声に耳を傾け、必要なサポートを提供することで、少しずつお子さんも安心感を取り戻していけるでしょう。
何をすればいいのかわからない、わが子に対してどのように接したらいいかわからないという時は、ぜひカウンセラーに相談してみてください。