こんにちは!
不登校カウンセリングセンターの黒瀧素子(くろたきもとこ)です。
あなたは、子どものとの関係がうまく築けていなくて悩んでいませんか?
・わが子とのコミュニケーションがうまくとれない
・わが子が親のいうことをきかないとイライラして怒ってしまう
・わが子が何を考えているかわからない
・親子はわかり合えないと思っている
今回は上記のようなお悩みをお持ちの親御さんに、アサーション(アサーティブコミュニケーション)ということを知っていただきたくて書いています。
不登校の原因は様々な要素が絡み合って起きることが多いのですが、親子関係がうまくいっていないことも原因の一つになっていることがあります。
お子さんが不登校であったり学校に行きしぶっているといった場合や、親子のコミュニケーションについてお悩みの方は参考にされてくださいね。
アサーション(アサーティブコミュニケーション)とは、自分も他者も同じ程度大切にした自己表現のことです。
アサーションは、人権について話し合われる中で広まってきた考え方です。
アサーティブなコミュニケーションとはどのようなものなのでしょう?
自己表現は3つのタイプがあります。
・非主張的な自己表現・・・・・自分の気持ちや意見を言わず、不正直な表現のこと
自分よりも他者を大切にしている状態
・攻撃的な自己表現・・・・・・言い分を通すために主導権を握って、ものごとを決めようとすること
他者よりも自分を大切にしている状態
・アサーティブな自己表現・・・自分も他者も大切にした自己表現のこと
自分を大切にするのと同じ程度、他者を大切にする
アサーティブなコミュニケーションのポイントは共通点を見つけること
アサーティブなコミュニケーションのポイントは、自分の主張と他者の主張との共通点を見つけて、そこに目を向けていくことです。
たとえばあなたのパートナーと意見の違いがあったとします。そうすると、攻撃的な自己表現であれば自分の主張を通すことやパートナーの主張を言い負かすこととか、自分の主張(図の黄色い部分)に目がいってしまいます。非主張的な自己表現であれば、パートナーの主張(図の青い部分)に目がいってしまいます。多くの人は自分の主張と相手の主張の異なっているところばかりに目がいってしまうのです。
アサーションは、人はそれぞれちがっているのが当たり前ですが、『自分と他者を同じ程度大切にして、共通して重なり合っている部分(図の緑色の部分)を見ていきましょう』というコミュニケーションの仕方です。ここがアサーションの大きなポイントです。
子どもに対してアサーティブに接することの大切さ
親と子は人間としての価値は同じです。親子関係は特に子どもが未成年の場合、経済的にも精神的にも対等というには難しい一面もありますが、それでも、子どもを一人の人間として大切にしていくことが、子どもが自分自身の存在を肯定できるようになっていくためにはとても大切です。
親がアサーティブに自分も他者も大切にしたコミュニケーションを心掛けていくことで、子ども自身もアサーティブに自分も他者もが自分の存在を肯定的に認められるようになっていくことにつながっていきます。それは子どもが大人になってからの生きやすさにもつながっていくことです。
子育ては自分が子どものときに親に育てられてきたやり方しか知らないことがほとんどなので、つい親は子どもより上に立たないといけないと無意識に思っていたり、子どもに言うことをきかせられないといけないという思い込みを持っていたりすることがあります。
そうすると、子どもが自分の思い通りのことをしないとイライラしてしまったり怒ってしまったりということにつながってしまうのです。これだと、攻撃型の自己表現になってしまいますね。攻撃型の自己表現の子育てをしていると、子どもも攻撃型の自己表現をするようになってしまったり、子どもがその場で親のいうことをきいていたとしても、心の中で反抗やうらみの気持ちを持ち続けていたり、ということにつながってくので気をつけてください。
反対に、親が子の言いなりになってしまう非主張型の自己表現になってしまっている親子関係も見られます。たとえば子どもが機嫌が悪いと、機嫌を取るために子どもの言うことをきいてしまうという状態です。そうすると、子どもが自己中心的になっていったり、他人の気持ちを尊重しなくなったりということにつながっていくことも心配されます。
例)子どもが自分で片づける約束になっている食器を片付けない
・非主張的な自己表現・・・・・(子どもに自分でやらせないとと思いながらも)約束を守らせることをあきらめて親がやってあげてしまう
・攻撃的な自己表現・・・・・・子どもに「食器を片付けなさい!」と一方的に言う
・アサーティブな自己表現・・・「いま○○しているところ悪いけど、食器を片付けてちょうだい。そうしてくれるとママ助かるな」とアイメッセージで伝えたり (やらないときは)「いつならできるかな?」と選択肢を出すこともポイントになります
親がカーッとしたり、イライラしているときは、攻撃的な自己表現になってしまうので、子どもからも攻撃で返ってきてしまう可能性が高くなり話し合いができなくなってしまいます。なので、少し落ち着いて冷静になってから子どもに言うようにしましょう。
親がアサーティブな自己表現を続けて、子どもに丁寧に話をしていくことによって、子ども自身も自分も相手も大切にする自己表現になっていきます。
それでも、どうしてもイライラして怒ってしまうときもありますよね。そういうときは、少し時間が経ってから「さっきはイライラしててあのような言い方をしちゃってゴメンね。ママはこういう気持ちであなたにこうして欲しいと思っているんだよ」というように、素直な気持ちを伝えてみてくださいね。なかなか子どもに謝ることができないという方もいらっしゃるかもしれません。でも、親が謝ることで、子どもも自分の失敗を認めたり、謝ることも大切なんだな、ということにも気づくことができるようになっていきます。
自分も相手も同じ程度大切にする、アサーティブなコミュニケーションを心掛けて、良い親子関係を築いていきましょう。
あなたの幸せな子育てを応援しています。