こんにちは。登校カウンセリングセンターの水野幸子です。
暑い日が多くなってきました。
空は青いのに激しい雨が突然降ってきたり、私たちは自然にびっくりする毎日ですね。
自然に翻弄されている時、人はどうしてもイライラしたりすることが多くなります。
コロコロ変わる天気を楽しめるゆとりがあるといいですね。
心のゆとり。
不登校の親御さんは 心にゆとりがありますか。
不登校のお子さんが学校に行かず家にいる。
ただゴロゴロしているだけ。
親御さんはお仕事に行っている。
なので、ずっと家にいる不登校のお子さんに言いたいことがありますよね。
ちょっとは家事をやっておいてよ
自分の部屋は綺麗にしておこう
朝はちゃんと起きようよ
ゲームばっかりしていないで
YouTubeばっかり見てないで
テレビばっかり見てないで
漫画ばっかり読んでいないで
色々な思いが出てくると思います。
お子さんは、不登校だから心が傷ついているんだから仕方がない。
お子さんのことを気遣い、言いたいことを言えずに、注意したいのを注意せず、我慢していることもあるかもしれません。
親御さんが何かしたわけでもないのに、お子さんが不機嫌になっている、 ネガティブになっていると、今まで抑えてきた感情が急に爆発することはありませんか。
もう我慢ができない
烈火のごとく怒る
感情を抑えなくてはいけない
むやみに怒鳴ってはいけない
わめき散らしてはいけない
そう思う余裕もなく 感情が爆発してしまうということは経験ありませんか。
私はあります。
不登校の子供の親の経験をしています。
まず、自分がどうやって不登校の子に対応したらいいかわからなかった時、見事に爆発しました。
自分で行きたいって言っていたところに急に行かない、と言い出したのです。
相手もあることだったので迷惑になるから行こうと言って出かけました。完全に遅刻です。
私は車を運転していました。数回行っている道だったので 迷うはずはないのですが、気持ちがに余裕がないため、曲がるべき道で曲がれず、そのままずっとまっすぐ行ってしまいました。
気がついた時にすごいスピードを出して 普段はしないようなUターンをして、猛スピードで目的地に向かいました。
隣で子供はとても不安そうでした。
そんなにスピード出さないで。事故っちゃうよ。と言っていました。
私は、そんなの分かってる。でも、どうしてそうなったの。あなたのせいじゃない。と 心の中で思っていました。よく事故に合わなかったと思います。
落ち着いてから、息子には謝りました。
親御さんの心に余裕がないと、お子さんにもそれは響きます。
でも、親御さんからしてみれば、お子さんが不登校だから、家でダラダラしているから、イライラして余裕がなくなるんだという気持ちが出てきますよね。
怒りやイライラはどうして出てくるんでしょうか。
それは、 自分の思う通りにならないから出てくるのです。
自分がこうなってほしいなって思うことが叶わないから怒りやイライラが出てくるのです。
つまり、そういう時は、お子さんの立場でものを考えているのではなく、 完全に親御さんの視点で考えるということになるんですね。
親御さんが親御さんのことを考えるのは大切です。
でも、親御さんが爆発してしまい、お子さんが親御さんに委縮してしまっては、不登校の解決は遠のきます。
では、親御さんの感情が爆発しないようにするにはどうしたらいいのでしょうか。
感情を抑え込まない
それは、感情を抑え込まないことです。
普段の生活で、親御さんの気持ちをお子さんに伝えていきましょう。
その時のコツは、Iメッセージです。
お母さんは、〇〇してほしいな、そうするととても助かるよ。
お父さんは、〇〇なところは悲しいな。
不登校のお子さんの人格は否定せず、行動について話をしてください。
Iメッセージで伝えても、不登校のお子さんは
でも~、だけど~、だって~、と否定や言い訳をしてくるかもしれません。
その時は、でも、何?と、続きを促し、お子さんの気持ちを聞きましょう。
ここで、お子さんの気持ちを聞いて、受け入れましょう。
そうか、そう思っているんだね。気持ちはわかったよ。と受け入れてから、またIメッセージで伝えましょう。
学校に行くべきだを捨てる
親御さんが不登校のお子さんのことを心配したり、お子さんにイライラする根本はなんでしょうか。
それは、親御さんの観念(価値観)に、
・学校に行くべきだ
・学校にいくのは当たり前だ
というのがあるからです。
お子さんの将来のことを考えれば、確かに学校に行って卒業してくれることがいいですよね。
ですが、一旦、その気持ちを置いておきましょう。
そして、学校に行かなくてもなんとかなる、他の道もあるさ、という観念に変えてみましょう。
それは、難しいことだと思いますが、絶対に学校へ!という気持ちを、緩めてみましょう。
これができると、お子さんへイライラが減りますよ。
お子さんが生まれたときのことを思い出す
お子さんがお母さんのお腹に宿ったとき。
出産してやっと会えた時、どんな気持ちであったか思い出してみましょう。
元気でいてくれればそれでいい。生まれてきてくれてありがとう。という気持ちになったのではないでしょうか。
元気でいてくれること、そばにいてくれることが当たり前になると、どんどん欲が出てきます。
それは、お子さんへの期待です。
もっと、成績があがるといいな。
友達と遊んでほしいな。
お手伝いしてほしいな。
この親御さんの欲が叶わないと、お子さんにイライラして怒れてくるのです。
生まれてきてくれてありがとう。この気持ちを思い出し、そのままお子さんに気持ちを伝えてください。
お子さんは、愛されていると安心感を持つことができます。
それは、お子さんの自己肯定感にもつながります。
親御さんの人生を楽しむ
親御さんは、親御さんの人生を楽しみましょう。
不登校のお子さんが学校に行けば、親御さんに幸せが戻ってくると思われているのなら、それは、お子さんに親御さんの人生を預けていることになります。
親御さんの人生では、親御さんが主人公です。
お子さんは親御さんの人生の一部です。キャストの1人なのです。
お子さんが不登校であっても、親御さんがご自分の人生を楽しんで幸せてあることが大切です。
そうすると、親御さんからは自然に楽しい、幸せの雰囲気が出てきます。
その雰囲気を毎日浴びるお子さんは、心が落ち着き、安定してきます。
お子さんが不登校で、自分が幸せになれるわけがない、そんなことできるわけがない、と思いますよね。
今すぐに、納得できなくてもいいです。
ただ、そうなるほうが不登校は早く解決できるということを知っておいてください。
お子さんの人生を見守ろう
お子さんの人生はお子さんが自分で決めて行動をしていきます。
お子さんは今、学校に行かないという選択をしました。これも、お子さんの人生です。
大切なお子さんです。
不登校になっていると、なんとなくドロップアウトしてしまって、お子さんの人生は真っ暗だと思ってしまいますよね。
決してそうではありません。
これからお子さんがどんな人生を歩んでいくのか、楽しみながら見守りましょう。
ご自分の子だから、この子は大丈夫、とお子さんのことを信頼しましょう。
お子さんは、親御さんと比べれば人生の経験がありません。
お子さんに親御さんの経験を話してあげてください。
こんな失敗をしたけど、今はあなたが生まれて幸せだよ
お子さんの年齢のときは、こんな遊びをしていた、本を読んでいた
○○さんに憧れていたんだよね、こういう生き方が好きだったんだ
など、色々と話をしてあげてください。
親御さんの人生がお子さんの人生のヒントになります。
親御さんの時間を持つ
親御さんは1日24時間の中で、どれだけご自分の時間を取れていますか。
ご自分だけの時間を5分でもいいので持ちましょう。
仕事に家事に育児に、色々なお付き合いと多忙すぎると、心も身体もヘトヘトですよね。
心がホッとできる時間
心をリセットできる時間と
を、持つようにしていきましょう。
自分の感情に蓋をして、我慢しすぎて動けなくなり、不登校になっているお子さんが多いです。
そのお子さんを支援する親御さんまでも、動けなくなっては大変です。
親御さんの感情が爆発しないようにしていってくださいね。
不登校カウンセリングセンターの心理カウンセラーのブログが、親御さんの心の支えになれれば幸いです。
そして、いつでも不登校のお子さんと、お子さんを支える親御さんに寄り添うことを、覚えておいてくださいね。