3月に入りました。
今年度もあと1か月で終わりますね。
そして、1か月後は新年度、つまり、新学年の始まりです。
こんにちは。不登校カウンセリングセンターの水野幸子です。
不登校のお子さんの親御さんの心のうちはどんな状態でしょうか。
・今の学年はあきらめた。新学年からは学校に行くぞ
・この学年のうちに、1回だけでもいいから学校に行ってほしい。新学年に向けて弾みをつけたい
・頑張って応援している、支えているのにどうして行かないのだろう
・新学年の先生が心配。今の先生のうちに行けるようになってほしい
などなど。
親御さんの気持ちは複雑ですよね。
私も不登校児の親の経験があるので、複雑な気持ちはよくわかります。
今回は、不登校を克服するために、目標を立てることをお勧めします。
なぜ目標を立てるのか
不登校の親御さんは、なぜ目標が必要だと思いますか?
親御さんも目標を立ててきたことがあると思うのですが、目標を立てている時と、立てていないときの違いはなんでしたか。
目標が必要なのは、行動をしやすくするためです。
目標があるほうが、その目標に向けて何をしたらいいのか、どのように進めていけばいいのかが明確になるため、行動しやすくなります。
目標がないと、海の中を漂流しているような、糸の切れた凧のような感じですよね。
どんな目標がいい
不登校のお子さんの親御さんは、「学校に行く」が目標に決まっていると思いますよね。
もちろんそうなのですが、ここではお子さんの目標を第一に考えましょう。
お子さんの夢はなんですか。
お子さんは将来どうなりたいと思っているのでしょうか。
お子さんに理想の自分をイメージしてもらいましょう。
お子さんの夢を膨らませましょう。
不登校のお子さんの目標です。
親御さんの思いより、お子さんの気持ちが大切です。
なぜなら、お子さんの人生だからです。
親御さんは、お子さんの応援団であり、支援者であり、世界で一番の理解者でいましょう。
学校に行った方がいいかも
お子さんの目標、将来の理想像がイメージできたら、そうなるためにはどうしたらいいのか考えましょう。
・何が必要なのか
・どんな経験をしておくといいのか
具体的にしていくと、どんな行動をすればいいのかが分かります。
具体的に考えていく中で、「あれ、勉強必要だよね。学校、行ったほうがいいかもしれない」と一瞬でも頭をよぎる可能性があります。
ここですぐに、不登校のお子さんは気づけないかもしれません。
気づいても親御さんには言わないかもしれません。
「学校に行く」まで気持ちが行かなくても、「このままではいけないかも」と、お子さんが気づけると一歩前進です。
学校に行くための目標を立てよう
不登校のお子さんの気持ちが、元気になりはじめ、学校に行くことが視野に入ってきたときに、具体的に、細かく、目標を設定していきましょう。
目標の細かさは、不登校のお子さんの状態や性格で変わってきます。
ポイントは、
・お子さんがちょっとだけ頑張れば達成できる目標
・達成した目標はずっとやりつづける
どうせダメなんだ。と自信を喪失していくのではなく
え、達成できた!と成功体験することで、自信を取り戻していきましょう
※こちらも合わせてお読みください:不登校のスモールステップとストレス耐性
目標の大切さ
不登校のお子さんの親御さんの中には、今のうちの子に目標を立てさせるなんて無理かも、と思われているかもしれません。
そんな時は、お子さんの1日の行動を考えてみましょう。
ゲームをしているお子さんなら、今日はこのゲームのここまでクリアする。と思っていることでしょう。
それも目標の一つです。ただ、目標と言っていないだけなのです。
人は、だれもが成長したいと思っています。
今の自分よりも前進したい、進みたい、と思っているのです。
そんなとき、どの方向に行くかを教えてくれるのが目標です。
ですので、目標があると行動しやすくなり、進むことができるのです。
行動するようになるということは、進むために歩き始めるとういことです。
歩き始めると、自己受容感が上がっていきます。
自己受容感が上がっていくと、学校に行こうかな、という気持ちが出てきます。
不登校のお子さんは自己否定をしています。
自己否定ではなく、自己肯定できるようにしていきましょう。
親御さんも、自己否定する考え方の癖があるのなら、自己肯定するようにしていきましょうね。