こんにちは、不登校カウンセリングセンターの神谷今日子です。
昔、不登校だったけど、今成功している人、芸能人として活躍している人の話を聞くことはありますか?
確かに、起業家さんや芸能人の方で、元不登校という方は意外といらっしゃいますね。
そういった話を聞くと、不登校いいじゃん!学校に行かない選択をしたうちの子は天才かも!?と思う親御さんもいるかもしれません。
今日は、不登校と成功者というテーマでお話していこうと思います。
不登校と成功者に因果関係はない
まず、最初にお伝えしておくと、不登校だから成功者になれるとは言えないということです。
不登校でなくても成功する人はいますし、逆に、不登校で成功する人もいます。
ですから、不登校=成功できるという式は成り立たないのです。
「右手にホクロがあるから成功者になれる」
「巻き舌ができるから成功者になれる」
と言えないように、
「不登校だから成功者になれる」というのも、事例があるだけで、それが絶対的な事実とは言えないのです。
ただ、そういった事例を聞くと、子どもに期待したくもなる気持ちもよくわかります◎
だからといって、不登校が悪いことではない
不登校だから成功者になれるとは限らないなら、学校に行かせないと!
やっぱり不登校は悪だ!
そう思う親御さんもいるかもしれませんが、不登校が悪いわけではありません。
教育を受けさせる義務というのが憲法にはありますが、これは、周囲の大人に対しての義務です。
例えば、子どもを学校に行かせず、虐待や労働を強いるようなことがないようにするために、定められているもので、不登校になってはダメと憲法で言っているわけではありません。
また、不登校だから成功者になれるとは限らないのと同じように、学校にきちんと行っていたから成功者になれるとも限りません。
幸せも同じですね。
不登校だから幸せになれないとも限りませんし、学校にきちんと行っていたから幸せになれるとも限りません。
成功者になることより大切なこと
私自身も元不登校ですが、成功者になるよりも大切なことがあります。
それは、子ども自身が、自分の選択を尊重できるようになることです。
自己肯定感を育むと言ってもいいですね。
不登校という選択をした子どものことを否定してばかりいると、子ども自身も、自分の選択を失敗と捉えるようになり、どんどん自己肯定感も下がっていきます。
自己肯定感が下がっている状態で、何かに挑戦することは難しいですよね。
当然ですが、成功することも難しくなりますし、人と会ったり外出したりするのも辛くなります。
ですから、子ども自身が、自分の選択を尊重できるようになること、自己肯定感があること、自信を持っていることが、成功者になることよりも大切なのですね。
まずは、どんな選択をした子どもも、受け入れていきましょう。
それは、ただ甘やかす・どんな選択をしても放置するということではありません。
そして、その選択をしたらどうなる可能性があるのか?、考えうる結果を伝えていくことが大切です。
例えば、中学で不登校の子どもがいるとします。
学校に行こうとしない子どもをそのまま放置するのではなく、この先、起こる可能性について説明していきます。
高校にも行かないとなれば、通常、働くことになりますよね。
そういったことを説明した上で、働くのと学校に行くのと、どちらの方が良いのか、子どもに聞いてみます。
子どもが選択をしたなら、子ども自身は、その選択を全うしていきます。
(かといって、途中で選択を変えてはいけないわけではありません◎)
こんな風に、自身の選択に責任を持つことが、良い経験になるのですね。
その先に成功があっても、失敗があってもです。
不登校という選択をした子どものことをまずは尊重し、今後のことを話し合っていきましょう。
私たちカウンセラーも、カウンセリングを通して、不登校の子どもとその親御さんの未来をつくっていきます。
ということで、今日は心理カウンセラーの神谷今日子がお送りしました。
不登校の子どもの未来について悩んでいる親御さんの参考になれば幸いです。