こんにちは!
不登校カウンセリングセンターの黒瀧素子(くろたきもとこ)です。
わが子が不登校の状態であったり、学校に行きしぶることが増えてきていたりするときに、
親であるあなたは、
わが子が、以前ならなんともなかったちょっとしたことでイライラしたり、
前は普通にできていたことができなくなっていたりすることが気になっていませんか?
その原因は不登校のわが子のストレス耐性が低くなっていることかもしれませんよ。
不登校の原因は複数のことが入り組んで起こってくることが考えられるので、ストレス耐性だけが原因ということではないのですが、学校に行かないことでストレス耐性が下がってしまうことは多くあります。
ストレス耐性とはストレスに耐える力のことです。
ストレス耐性が低いということは、ストレスに弱い状態ということ。
学校に行かずに家にいる状態が続くと、
学校に行くことでかかるストレスがないので、
どうしてもストレスに弱くなってしまうのです。
ストレスというのは決して悪いことばかりを言うのではありません。
ストレスとは変化のこと。なので、一見良いことのような”結婚”とか”昇進”とかもストレスです。
もちろん、学校に行くことで本人がつぶれてしまうほどのストレスを抱えているのであれば休んだ方がいいときはあります。
ですので、不登校のカウンセリングでは子どもが元気になってくるにつれて学校に行く準備として、ストレス耐性を高めるということをしていきます。
ストレス耐性とは、筋トレのようなものです。
腹筋など筋トレをして、たんぱく質などの栄養をとることで筋肉はついて行きますし、
普段運動もなにもせずにいると、筋肉は弱っていきます。
ですから、普段学校に行っている子どもたちは、ストレス耐性という意味では学校に行ってる分だけストレスに強くなっていると言えるのです。学校に行っているといろんなことがありますよね。友だちにからかわれる、先生に注意される、みんなの前で発表する、締め切りまでに課題を提出する、etc。
学校は勉強するだけのことろではなく、社会に出ていく前に様々な経験を積むことができる、SST(ソーシャルスキルトレーニング)の場でもあるのです。
不登校のお子さんが長い間学校を休んでいて学校に復帰する場合、いきなり学校に一日いっぱいいるのも大変なことの場合があるので、そういった場合は学校生活に徐々に慣らしていくことも大切です。
コーピングストラテジーと言われるストレスに対処するスキルをアップする方法は大きく分けて3つあります。
効果の小さい順から
①ストレスがたまる前に対処する(ストレスを抜く)効果小
②ストレスに耐える器を大きくする(ストレスを適度にかける)効果中
③ストレスの元を断つ(ストレスとして感じなくする)効果大
ストレスというと、つい①のストレス解消のことが思い浮かぶのではないでしょうか?
ストレスを解消することももちろん大切なのですが、ストレスを抜きすぎるとストレスに弱くなってしまうという側面があります。
なので、②のストレスに耐える力というものもある程度持っていないと、守られていた学校から社会に出たときにもっと困ることが起きることも予想されます。
そして、③について。
同じことが起こっても、いいことが起きたと思う人も入れば、最悪だと思う人もいますね。
同じ先生、同じクラスメイト、同じことをしていても学校に行っている子どももいれば不登校になってしまう子どももいるのですが、それはものごとのとらえ方のちがいから起こっていることがあります。同じ出来事が起こっても、不登校の子どもは自分を苦しめるとらえ方をしていることがあるので、ここを変えていくことがとても大切なのです。