
こんにちは、
不登校カウンセリングセンターの真鍋良得です。
不登校のお子さんと向き合う毎日は、きっとたくさんの不安や戸惑いがあることと思います。
でも今、その子が「学校に行っていない」という事実よりも大切なことがあります。
それは――
「その子が、心から『好き』と思えるものを見つけること」です。
好きなことは、生きるエネルギーになります。
自信の種にもなり、いつか社会とつながる橋にもなっていきます。
今回は、「子どもが“好き”を見つけるために親ができること」を、ご紹介していきます。
1. 「好きって、なに?」のハードルを下げる
「好きなことってなに?」と聞かれて、すぐに答えられる子は案外少ないものです。
特に、不登校で心が疲れている子は、興味すらわからなくなっていることもあります。
そんな時は、
- 小さな「ちょっと楽しい」「なんか気になる」
- 「あれ? なんかホッとする」「もう一回やってみたい」
そんな“心が少し動いた瞬間”を、一緒に探すところから始めましょう。
2. 親が「答え」を求めすぎない
「これが好きなんだね!じゃあ将来は…」とすぐに結びつけたくなる気持ち、わかります。
でも、「好き」は育てていくもの。
芽が出たばかりの小さな興味には、水やりのような静かな見守りが必要です。
親が期待しすぎると、子どもは「答えなきゃ」「認められたい」と無理をしてしまいます。
評価やゴールではなく、プロセスを大切にしてあげましょう。
3. 親自身が「好き」を楽しむ姿を見せる
子どもは、親の言葉よりも「雰囲気」や「姿勢」を敏感に感じ取ります。
親が何かに夢中になったり、嬉しそうに語ったりしていると、
「楽しむっていいんだな」「好きって自由なんだ」と、子どもも安心して興味を持てるようになります。
たとえば、
- 好きな音楽をかけて一緒に聴いてみる
- 昔ハマっていた趣味を再開してみる
- 子どもと一緒に「面白そうなこと」を探す
そんな関わりが、「一緒に楽しいを見つける時間」に変わっていきます。
4. 「何もしない時間」も、必要なステップ
不登校の子どもは、心も体もたくさんがんばってきています。
何もしたくない、ただゴロゴロしている…そんな時間こそ、回復のプロセス。
「ダメな時間」ではなく、「心が充電している時間」と思って見守ってみてください。
元気がたまったとき、ふと何かに手を伸ばしたくなる瞬間がきっと来ます。
最後に:その子のペースがいちばん大事
子どもが「好き」を見つけるには、時間がかかることもあります。
でも大丈夫。そのスピードでいいのです。
焦らず、比べず、信じて見守る――それが、親にしかできない一番のサポートです。
その子が「これ、ちょっと好きかも」と思える瞬間に出会えたとき、
それは人生の宝物になります。
今日も、お子さんとあなたの心が少しでもあたたかくなりますように。