こんにちは、不登校カウンセリングセンターの水野幸子です。
新年を迎え、すでに19日経ちました。
お正月には、今年はこういうことをしようという目標を立てる人は多いですね。目標を立てられましたか。
そして今その目標はどうなってますか。
覚えていましたか。
忘れていましたか。
よく日記を書こうと目標を立て、はりきって書くものの、3日は続いても4日目から書くのを忘れる。ということがありますよね。そうです、 3日坊主です。私の場合は3日坊主から、3日坊主にもならなかったということもありました。
そういえば、日記を書くと決めたんだったと思い出して書きだす。書いては忘れ、忘れては書いてという繰り返しです。
そんなことを長年続けながら、それなりに毎日日記を書いています。
気が付くと1週間空白になっていることもあり、必死で思い出して1行でも書きます。
これはこれで、脳トレになっています。
コツコツと続けていく、同じことをやっていくことは、すごく大切なことです。
最初は決めたことをやることがすごく大きな壁になることがあります。
それでも、毎日コツコツを行っていると、だんだん慣れてきます。
そして、当たり前にやれるようになっていくのです。
不登校のお子さんも、不登校のお子さんの親御さんも、コツコツ行っているうちに当たり前にできるようになったということがありますよね。
自分ではできるのが当たり前になっているので、気づかないかもしれませんが、その当たり前にできていることは、生まれてきた時にはできていなかったことです。
わかっていないだけで、そういったことはたくさんあります。
例えば
歯を磨くこと、顔を洗うこと、 お風呂に入ること、体を洗うこと。
やることはみんな同じでも、やり方は人それぞれですよね。
例えば、髪の毛を洗ったあとはどうしていますか。
ドライヤーを使うか使わないか。
ドライヤーを使ったことのない人の場合は、 ドライヤーを使うことはとても苦痛でしょう。
ドライヤーを常に使っていた人は、 ドライヤーを使わないことは苦痛でしょう。
当たり前にやれてきたことは簡単にできる。
やったことのないことは難しい。
それは不登校のお子さんもお親御さんもわかっていることですよね。
お子さんの不登校を克服していくにあたり、
・不登校のお子さんが今までできていたことができなくなっている
・親御さんがお子さんをを見る目もとても甘くなっている
ということが起こっています。
親御さんはお子さんが学校を休んで、お子さんのことをとても心配されたと思います。そして、お子さんはもしかしたらまだ 心に傷を負っていて、癒しているところかもしれません。
学校に行くのが当たり前だった頃は、 学校から帰ってきて勉強するのも当たり前。早く寝て早く起きる。お手伝いをする。ご飯を食べる、歯を磨く、宿題をやる。
こんなに頑張っているお子さんに、さらに何かを言っていましたよね。
そんなことを言っていた生活が一変しましたね。今のお子さんと、 当たり前に学校に行っていた時のお子さんとやれていたこと、やれなくなったことを考えてみましょう。
学校に行くということは、どれだけお子さんは楽しんで行ってたとしても、我慢を強いられています。
その我慢というのがどういうことかというと、授業に出る休み時間も決まっている。
授業中はトイレ行きたくてもトイレに行けない。だから休み時間のうちにトイレに行く。
このように自分の好きなようには動けないんですよね。
学校に行ってるとそれが当たり前になり、それに慣れていき、学校に行くことが苦痛ではなくなります。
そして、授業についていけれない時は苦痛のはずです。それでも、みんな当たり前に授業を受けています。
そんな中でも楽しみを見つけて 学校生活を過ごしているんですね。
友達と会って喋れるから、給食が楽しみだから。好きな科目の授業は面白いからなどの楽しみです。
不登校のお子さんが学校に行けていた時は、お子さんはそれを行うだけの力がありました。
力のあるお子さんに対して、親御さんは、これをしろ、これをやりなさい。そんなんじゃダメでしょ。たくさん注文をしていたはずです。
では、今学校で休んでいるお子さんに対してはどうですか。
例えば、ご飯を食べ終わりました。自分の食器があります。不登校のお子さんが食器を片付けない。
学校に行っていた時のお子さんはお茶椀がを片付けていた。
今、親御さんは、食器を片付けないお子さんに、食器を片付けてよと言えているでしょうか。
お子さんが動かなくなっている分、そっとしといてあげないと、無理なことはさせちゃいけないという気持ちで、今までやれていたことをやらなくていいという状況にしていませんか。それは逆にお子さん のストレ耐性を弱めることになります。ストレス耐性とは、字のごとくストレスに耐える力です。
先ほど言いました、学校に行って授業を受ける、決まった時間に決まった科目の授業を受ける。
これは実はストレス体制を鍛えていることになるんですね。自分のやりたいことがやれない状況だからです。
不登校になるとどうしてもストレス体制は落ちていきます。ずっと家にいられるのですから、それは楽です。
ですので、お子さんがやれる当たり前のことはやってもらうようにしていきましょう。
今までやれてきたことがやれなくなっていて、それを親御さんが承認してきたところを全て急にやるのではなく、不登校のお子さんに合わせてやれるように戻していきましょう。
今お子さんはストレス体制が弱まっています。急に行うのではなく、ゆっくりゆっくり、小さなことからコツコツとステップアップしていきましょう。
そうすることで、ストレス体制が回復していきます。
不登校のお子さんは、小さなことでもできないっていう経験をまたすると、 どうせ僕はダメなんだ。どうせ私はダメなんだと自己否定を繰り返します。
そうすると、せっかく生えてきた心の傷がまた広がってしまいます。
小さな壁、小さなステップをいくつもいくつも、いくつもいくつもふ踏んでステップアップしていきましょう。
親御さんが甘やかすということもしないように、親御さん自身も厳しく 約束は守るということを、約束を守らせるということを学んでいってください。
それでは今日も1日楽しい時をお過ごしください。