心理カウンセラーのブログ

やる気がでる伝え方

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 こんにちは、
 不登校カウンセリングセンターの真鍋良得(まなべりょうえ)です。

 

 あなたは、子どもに何かをするように指示してもやってくれないことが多くて困るという経験はありませんか。

 外から帰ったら手を洗いなさいと言っても洗わない、遊ぶ前に宿題をやりなさいと言っても先に遊ぶ、ごはんの前にいただきますを言いなさいと言っても言わない、といったとき、どのように対応しますか。

 「何度言ってもできない」と思われるかもしれませんが、もしかしたら何度も言っているのでかえってできなくなっているのかもしれません。

 何度も言っていることは、言わなくても子どもは大体理解しているものです。

 

 こんな話があります。

 

 小学生のAさんは、母親から「学校から帰ってきたらまず宿題をやりなさい」と言われていました。

 そして、そのうち言われなくても学校から帰ってくると、自分から先に宿題をやるようになっていました。

 そんなある日、学校帰りに友だちから、あるゲームのアイテムを持っているか聞かれ、持っていたら譲ってもらえないかとお願いされました。

 そこでAさんは、学校から帰ってくると、まずゲーム機の画面を開いてそのアイテムがあるかどうか確認しました。

 すると、その様子を見ていた母親が「先に宿題をやりなさい」と叱りました。

 Aさんはアイテムがあるかどうかだけ確認したらすぐにゲーム機の画面を閉じて宿題を始めるつもりでしたが、母親に叱られてたことですっかりやる気をなくしてしまいました。

 それ以来、学校から帰ってきたときに近くに母親がいなくて何も言われない時はすぐに宿題ができるけれども、「先に宿題をやりなさい」と言われるとやる気が失せて宿題が手に着かなくなりました。

 宿題が手に着かないことが増えると母親から叱られることが増え、さらに宿題ができないことが多くなっていきました。

 

 あなたも、やるつもりでいたのに「さっさとやりなさい」というようなことを言われてやる気がなくなったという経験はありませんか。

 やらなければならないことができていないときや後回しにしている時、やろうとはしているけれども何か特別な事情があってたまたまできない、ということがあります。

 見ている方としては、「なんでやらないんだ!」と思って指示したくなりますが、指示することでかえってできなくなるということがあります。

 そのようなときは、まずは何も言わずに様子を見るだけにしておくのがいいでしょう。

 様子を見ていてもやるのを忘れているように思われるときは「やりなさい」と言うのではなく、「今日はどんな宿題が出たの?」といった質問を投げかけて、子どもが自発的に気づくようにすることで、やる気をそがずに誘導することができます。

 指示はなるべくしない、指示する時は相手の様子を観察しながらまずは質問をしてみる、という事をしてみると、子どもが自ら考えて動きやすくなるのです。

 何をすればいいのかわからない、わが子に対してどのように接したらいいかわからないという時は、ぜひカウンセラーに相談してみてください。

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