こんにちは。不登校カウンセリングセンターの水野幸子です。
不登校を克服し、学校に行くようになったお子さんの中に、不登校を再発してしまうお子さんもいます。
不登校が再発したとき、お子さん本人も、親御さんも、心に受けるダメージは大きいです。
不登校のお子さんは、やっぱり私・僕は駄目な人間なんだ。と以前に増して思うようになります。
親御さんは、お子さんの様子をみながら、声がけなどしてきたのに、守ってあげられなかった。理解してあげてなかった。と、ご自身を責めてしまうのです。
そして、再発をすると、1回目のときよりも、学校に行くようになるのに時間がかかる場合が多いです。
ここまで話すと、再発が怖いと思ってしまいますが、怖れる必要はありませ。
再発する可能性があることを知り、再発しないようにしていけば良いのです。
どのように対応していけばよいでしょうか。
不登校の再発を防止するために気をつけることを、5つ紹介します。
・経過監察
・第3の居場所
・勉強
・ストレス耐性
・観念(主観的価値観)
経過観察
不登校の6段階の最後の6段階目が、経過監察期となります。この、経過観察を怠ると、再発の可能性が高まります。
学校に毎日行くようになったから安心と、お子さんの観察を怠ってはいけません。今までのように、会話の時間を持ちましょう。少しでもおかしいなと、感じた時は、担任の先生に連絡を取って、学校の様子を聞きましょう。親御さんが気になったことを伝えて、学校での様子をみてもらうようにお願いしましょう。
第3の居場所
子どもの世界は、広いようで狭いです。学校と家。この2つが生活のすべてを占めています。これは、逃げる場所の少なさを表しています。学校で嫌な思いをした日に、家では親御さんに叱れる。なんてことがあると、息を抜く場所が無いことになるのです。学校と家以外の居場所があると、お子さんの世界が広がります。学校で嫌なことがあっても、第3の居場所で気を紛らして、元気を充電できます。習い事、塾、祖父母宅、バイト先。お子さんが、居ていいんだと安心できる場所を作りましょう。
勉強
不登校の間に勉強をしていないと、授業について行けなくなります。学校の生活は授業を受けることがメインです。その授業が全然わからないとしたら、親御さんはどう思いますか?つまらないし、分からない内容を我慢して聞いているのは苦痛です。自分は分からないのに、クラスメートは全員理解しているように感じて、自分はダメなんだと、なってしまうのです。
全科目を追い付いておくのは難しいです。得意な科目や、単元毎に入りやすい科目をしっかり理解して行くようにしましょう。この科目は任せて、という自信から、他の科目にも取り組もうという気持ちが出てきます。
ストレス耐性
ストレス耐性とは、字の如く、ストレスに耐える力のことを言います。
例えば、腹筋を30回やれる子と100回やれる子。どちらが腹筋は強いでしょうか。それは、100回の子ですよね。この筋力を、心の強さにしたのがストレス耐性になります。
6時間授業を毎日受けることができる。これも、ストレス耐性が強いからできることなのです。学校生活は、ストレス耐性を強化する場所でもあります。苦手な友達と同じグループになることもあります。苦手な授業を受けなくてはいけません。眠くても、眠ってはいけません。じゃあ、家でもストレス耐性を強くしないと!と、無理をさせる必要はありません。学校で頑張って来た分、心を休ませてあげる、くつろがせてあげることも大切です。ダラダラ過ごすのではなく、生活リズムを整えることを意識してください。親御さんは、ハグや笑顔でお子さんに安心感を持たせて上げて下さい。
観念
観念とは、主観的価値観です。お子さんが不登校になった原因は、お子さんを苦しめてきた価値観、つまり、観念と言っても過言ではありません。ですのでお子さんの観念を修正することが大切です。
そして、親御さんがお子さんに対して持っている観念も修正していくことが、大切になってきます。
例えば、親御さんが、学校に行くのが当たり前。テストの点は90点以上とるのが当たり前。という観念を持っていたとします。
お子さんは、小学1年生のときから、親御さんの観念を知らず知らずに受けています。
ですので、85点の答案用紙を親御さんには見せることができない。85点なんて駄目だ。駄目な子なんだ。と、自己否定するようになるのです。
お子さんが、学校の話をしてくれたときに、嫌なこと、腹立ったわ、ということがあった時は、なぜ嫌だったの?と、聞いて上げて下さい。お子さんがどんなことにネガティブな感情を抱くのかを、知っておくと、対処しやすいですよね。
再発防止の5つの方法をお話ししてきました。でも、一番の方法は、親御さんが幸せでいることです。親御さが幸せなら、お子さんも幸せです。安心に包まれているので学校にも安心して行けますね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。