こんにちは!
不登校カウンセリングセンターの黒瀧素子(くろたきもとこ)です。
子どもが不登校になったときに、
親はつい、自分のせいで子どもが不登校になったのではないか?と考えてしまいます。
私の接し方がよくなかったから子どもが不登校になってしまったのではないだろうか
いつも私が注意ばっかりしてので、子どもを追いつめてしまったんではないだろうか
あのときの選択が間違っていたんではないだろうか
子どもへの愛情が不足していたのかな
私のしつけが間違えていたのかな
子どものためにもっとできたことはあったはずなのでは・・・
といったことを考えてしまって、自分を責めてしまっていませんか?
実は不登校は、原因が一つとは限りません。
不登校の原因の代表的な例として
①当事者の性質(気質)
うまれつき持っている性質(性格の中の生まれつきの部分を「気質」といいます)
②コーピングストラテジーの低下
ストレスに対応する力が弱くなっているということ※不登校になる子どもはここが下がっていることが多いです
③自我の歪み
①のうまれつき持っている性質をもとに、生きていく上で観念というものを植えつけられていきます。
観念とは主観的なものごとのとらえ方・価値観のことで、親からのものが大きいです。
観念⇒自我⇒性格⇒人格
自我の歪みがあると葛藤が起きます。そうすると、不登校などの不適応状態になりやすいのです。
④愛着形成不全(愛着障害)
愛着形成で一番大事なのは生まれてから大体6歳くらいまでの時期です。
この時期がなかなかうまくいっていないと、愛されているということがわからなかったり、わからないと自分の自我がきちんと確立できないということが起きるのです。それが、主に小学生の不登校の原因になることがあります。
⑤発達障害
全国の公立小中学校の通常学級における発達障害が疑われる児童生徒の割合は6.5%という調査結果があります(2012年文部科学省)。ところが、不登校になった子どもの中で発達障害を持つ子どもの割合はそれよりも高い割合です。つまり、不登校になる原因として、発達障害という要因があることも考えられるのです。
この場合、発達障害が一次障害で不登校が二次障害となります。
⑥家庭環境
子どもが不登校になると、親御さんは落ち込んで自分を責めることが多いです。家庭環境つまり自分のせいで子どもが不登校になったと考えてしまいがちです。
しかし、不登校になる1つの要因としてあると考えられるということで、家庭環境が原因のすべてではないことが多いのです。
この①~⑥の中から3つか4つくらいが絡み合って不登校として現れることが多いのです。
親であるあなた自身を責め続けないでくださいね。
親が自分を責めるのは苦しくなるだけで、
親が苦しい思いをしていると、子どもはそのことを感じて子どもも自分を責めてしまうということもあるのです。
改善することがわかれば、今からそれに取り組めばよいだけです。
不登校自体を悪いものと思いすぎてしまうと、子どもを責めることにつながってしまいます。
不登校を悪いものとして捉えるのではなく、
子どもが抱えていた問題を知ることができるいい機会ととらえてみませんか。
子どもの話をよく聴いてみたり、
子どもへの接し方を変えてみたりするなど親子関係を見直したり、
生活を見直したり、
学校での友だち関係や勉強での困りごとをどうしたら解決できるのか一緒に考えてみる一つの機会として捉えてみてくださいね。