不登校カウンセリングセンター
真鍋良得です。
ソニーのゲーム機、プレイステーション5は発売から1年近くたちますが、まだ手に入りません。
わが家では子供たちが1年以上前から発売を楽しみにしていましたが、あまりの入手困難さに半ばあきらめムードです。
不登校に関する相談の中で、子供が学校に行かずに家でゲームばかりしているのをなんとかしたいという話をよく聞きます。
2018年に世界保健機関(WHO)は国際疾病分類のなかに「ゲーム障害」を盛り込みました。
それによると、「ゲーム障害」は、ゲームをしたい衝動が抑えられなくなり、日常生活よりゲームを優先し健康を損なうなどの問題が起きても続けてしまう特徴があると定義され、ゲームを最優先する、問題が起きてもゲームを続ける、個人や家族・社会・学習・仕事などに重大な問題が生じるとされています。またこの症状が12カ月以上続いている場合に疾病とするとされています。
ゲームというのは夢中になるようにできていて、特に最近は追加コンテンツで新しいキャラやアイテムが登場したりして、何年でも遊び続けられるようなものもあります。
大人でも子供でも一度ハマるとなかなかやめられません。
不登校の子供がゲームにはまると、学校にも行ってなくて時間がある、やる気も起きない中で、ゲームに夢中になると簡単にはやめられません。
不登校の子供は、ゲームだけが心のよりどころになっていることがあります。
ゲームをやっていることで精神の安定を保つことができているのです。
ゲームばかりやっているのはよくないからと、ゲームをやめさせたいという気持ちが強くなると、ゲームに夢中になっている姿ばかりが気になり、無理にでもゲームをやめさせたくなります。
ゲームを無理にやめさせようとすることで、子供は心のよりどころを失い、不登校が長引く要因にさらなる問題行動を起こすこともあり得ます。
子供のゲーム障害を入院治療する病院があり、そこに入院した不登校の中学生が退院して学校に行き始めたものの、すぐにまた不登校になりゲームに夢中になりはじめたという事例もあります。
ゲームを強制的にやめさせることができたとしても、それだけでは不登校は解決しません。
親や周りの人が適切なかかわり方をする必要があります。
子供にとってゲームが大切なら、その大切なものを親も大切に思ってあげましょう。
ゲームをすることの良し悪しを判断する前に、ゲームに夢中になる子供の気持ちを受け入れてあげましょう。