心理カウンセラーのブログ

不登校の原因はなに?時期別にご紹介します

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こんにちは!
不登校カウンセリングセンターの黒瀧素子(くろたきもとこ)です。

不登校または不登校傾向・登校しぶりのお子さんをお持ちの親御さんは、
子どもが不登校になる主な原因をご存じですか?

もちろん子どもの数だけ原因は違うので、
その子その子によって解決のための対応の仕方は変わってくるのです。

ですが、小学生・中学生・高校以上と時期別に主に考えられる原因があるので、
今回はこちらをご紹介します。

時期別で不登校の原因は不登校が起こるメカニズムは、すでに医学的・科学的に証明されていますので、
当不登校カウンセリングセンターのこちらのページもご参照くださいね。

小学生の不登校の主な原因(だいたい350~360人に1人くらい)

小学生の不登校の場合は、『愛着形成不全(愛着障害)』が原因で不登校になることが多いです。

愛着形成とは、子どもが特定の他者に対して持つ情緒的な心の絆・心理的な結びつきのことです。

愛着が不十分だとトラウマに対して脆弱になります。小学校に入っても親から離れられないなどある程度あってもいいのですが、あまりにもひどい場合は、この愛着形成-親子関係-がうまくいってないことが考えられます。ただ、親の育て方が悪いかというとそうとも限りません。親子関係といえども相性というものもあるからです。

愛着が不十分で心の問題が出てくることが愛着形成不全(愛着障害)といい、ここに特徴をいくつかあげます。

・自己否定感が強い
・依存心が強い
・人を信用できない
・人との距離感があまり上手でない
・認められたい・愛されたい気持ちが強い
・反抗期がなかった

愛着形成不全が起きる主な原因は①環境の影響 ②否定的な養育 ③主体性を奪ってしまうような養育 です。
①環境の影響で、本来、父親と母親の役割が必要な時に、ひとりがいなくなってしまうと一般的に愛着形成不全(愛着障害)が強くなる傾向があります。片親の場合には特に、父性と母性のバランスをとる、ということを意識してやっていく必要があるのです。

中学生の不登校の主な原因(だいたい30~35人に1人くらい)

中学生の不登校の場合は、『自我の乱れ』が原因で不登校になることが多いです。

子どもの心の成長にともなって、一般的には中学生の時期に自我が生まれます。

自我とは、自分と他人を分ける意識であり、「これが私だ」という認識のこと。建物で言えば柱・骨組みに例えることができます。

思春期でホルモンバランスも崩れるとイライラして、いろんなことに過敏になります。他の人のことが気になってしまったり、自分と他人を比べてしまうところに葛藤が生まれます。自我がまだ未熟なために人の目を気にしすぎたり、日常的な葛藤に耐えられなくなるのです。

高校生以上の不登校の主な原因(だいたい60人に1人くらい)

高校生以上の不登校の場合は、中学生くらいからでき始めた自我がまだ完成してない状態で、成績の低下や友人とのトラブルなど予想外の出来事からのストレスに耐えられなくなり、不適応状態に陥ることが主な原因となります。この予想外の出来事を『ライフイベント』と言います。

思春期でホルモンバランスも崩れるとイライラして、いろんなことに過敏になります。他の人のことが気になってしまったり、自分と他人を比べてしまうところに葛藤が生まれます。自我がまだ未熟なために人の目を気にしすぎたり、日常的な葛藤に耐えられなくなるのです。

小学生・中学生・高校生以上の不登校すべてに関わる主な原因

小学生・中学生・高校生以上の不登校すべてに関わる主な原因はストレス耐性の低下です。何かしらの原因でストレス耐性が低下して、その為に少しのストレスにも耐えられなくなるのです。

ストレス耐性とはストレスに耐える力です。ストレスとは一般的にいいものじゃないと思われがちですが、心理学ではストレスは『変化』のことです。決して悪いものではないのです。

学校に行っていると、学校が始まる時間に間に合う時間に起きたり、好きではない授業も受けたり、宿題をやったり、クラスメイトや部活などの人間関係だったり、様々なストレスを受けています。しかし、不登校で学校に行かないと、そのようなストレスがない生活になってしまうために、ストレス耐性は下がっていくのです。
なので、ストレス耐性を高めるためにストレスを与えるということではなく、年齢相応のストレスに耐えられるような耐性を作っておきましょうということです。このことは、学校が終わり、自立して社会生活を送っていく上でも大切な力になっていきます。

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