こんにちは。
不登校カウンセリングセンターの真鍋良得(まなべりょうえ)です。
子どもの気持を考えている、子どもの立場に立って接している、なのに子どもは言うことを聞いてくれないし、不登校が改善する気配もない、そんな風に感じられたことはありませんか。
ある時、小学生のAさんは家で本を読んでいました。
すると、外で数人の子どもたちが遊んでいるのを見かけたAさんのお母さんが、「お友達が外で遊んでるよ、今日は天気がいいし、一緒に遊んできなよ」と言って何度もうながしました。
Aさんは、仕方なく、本を閉じて外に遊びに行きました。
Aさんが友だちと笑顔で遊んでいるのを見たお母さんは、それをみて大満足です。
お母さんが、家に帰ってきたAさんに、笑顔で「疲れたでしょ、お風呂わかしてるから入って」と声をかけると、Aさんは、「うるさい!」と言って怒りました。
お母さんは、友だちと遊ぶのが好きで、子どものころから良く外で遊んでいたので、Aさんの立場に立ってみて、家で本を読んでいるより、外で遊ぶ方が楽しいはずだと考えて、外で遊ぶようにうながしました。
しかし、Aさんは友だちと遊ぶよりも一人でいる方が好きな子どもで、Aさんにとっては、家で好きな本を読んでいる時間が楽しかったので、お母さんの提案は迷惑でした。
これまでにも、何度もそのようなことがあったので、Aさんは怒ったのです。
子どもの気持を考える、子どもの立場に立つ、ということは大切です。
ただ、その時に、親の思考や価値観をできるだけなくすことが必要です。
子どもが親と似たような性格で同じような価値観を持っていればいいのですが、真反対の性格だったりすると、この話のようなことが起きることがあります。
子どもの目で見て、子どもの頭で考えたらどのような気持ちになるだろう、と感じてみると、子どもに共感しやすくなります。