こんにちは。
不登校カウンセリングセンターの黒瀧素子(くろたきもとこ)です。
不登校や行きしぶりのお子さんは、絶対に無理なことなのに、それができないことに悩んでしまっていることがあります。
たとえば、『クラスの友だち全員に好かれたい』といったことを言うお子さんはいませんか?
でも、全員に好かれるということは無理なことなのです。
好悪同率の法則というのがあるのです。
例えば、あなたが10%の人から好かれているとしたら、嫌われるのも10%くらいなのです。残りの80%は、あなたのことを好きでも嫌いでもないのです。
あなたが30%の人から好かれていた場合、嫌われるのも30%くらいなのです。残りの40%が、あなたのことを好きでも嫌いでもない、空気のような存在と思っています。
嫌われるのを恐れて、自分の意見を言わない、自分の個性を出さないでいると、
嫌われることもあまりなくなるかもしれませんが、好かれることもあまりなくなるのです。
全員に好かれるということは無理なことなのです。
無理なことなのに、全員に好かれるべきと思っていると、苦しくなります。
子どもですから、教室で友だちとなにかでもめてしまうこともありますよね。
仲よくできないこともありますよね。
トラブルを抱えていることもありますよね。
不登校または行きしぶりの子どもはこころが疲れていることが多いです。
それで、いつもは気にならないようなことを気にするようになっていることがあります。
全員から好かれるのは無理なこと、というのを知っておくだけでもこころが楽になることがありますよ。
このように、
「全員に好かれていないといけない」のように「~しないといけない」「~すべき」
という価値観を持っている、つまり「すべき思考」にとらわれていると、自分の価値観から外れることを許すことができなくなって、イライラやストレスを感じてしまうのです。
このような考え方のクセがあったら
「~すべきだ、~しないといけない」→「~できたらいいけど、できなくてもいいよね」
というふうにとらえなおせるようになるとこころも楽になっていきますよ。