
〜親ができる最初の一歩〜
こんにちは、
不登校カウンセリングセンターの真鍋良得(りょうえ)です。
お子さんが学校に行けなくなったとき、
親としてどうしたらいいのか、不安や焦り、悲しさ、さまざまな感情が押し寄せてくると思います。
「どうしたらまた学校に行ってくれるのだろう?」
「私の育て方が間違っていたのかな…?」
そんなふうに、自分を責めてしまう方も多いのではないでしょうか。
でも、不登校を「問題」ではなく、「きっかけ」として見ることができたら――
親子にとって大きなチャンスに変わるかもしれません。
今日は、不登校を乗り越えていくために
親が始めたいこと、そしてやめてみたいことを、わかりやすくお伝えします。
◆やめること①:「学校に行かせなきゃ」と焦ること
「早く学校に戻さなきゃ」
「このままだと将来が心配…」
そんな気持ちは自然ですが、焦りは子どもにも伝わります。
お子さんが一番感じているのは、「学校に行けない自分はダメだ」という自己否定です。
まずは焦ることを手放して、「今のままでも大丈夫だよ」と伝えてあげてください。
◆やめること②:説得・励まし・アドバイスを押しつけること
「頑張ればできるよ」
「いつまでも家にいてどうするの」
そんな言葉は、親の愛情から出たものであっても、子どもには「否定」や「プレッシャー」に聞こえてしまいます。
必要なのは、アドバイスより「共感」です。
◆やめること③:他の子どもや兄弟と比べること
「〇〇ちゃんはちゃんと行ってるのに」
「お兄ちゃんはあんなに頑張ってた」
こういった比較は、子どもの自信を奪います。
その子はその子。
「あなたはあなたでいいよ」というメッセージが、何よりも安心につながります。
◆始めること①:子どもの気持ちを聴くこと
子どもが話し出せるタイミングを待って、
聴くときは「アドバイスなし」で、「うんうん、そうだったんだね」と受け止めるだけで十分です。
「話しても大丈夫なんだ」と思えた瞬間、子どもは少しずつ心を開いてくれます。
◆始めること②:小さな安心の場をつくること
無理に外に出すのではなく、
家の中に「安心できる場所」「笑顔になれる時間」をつくってあげましょう。
たとえば――
・一緒にゲームをする
・おいしいご飯を一緒に食べる
・散歩に行ってみる
そんな何気ない時間の積み重ねが、再び一歩を踏み出すエネルギーになります。
◆始めること③:親自身が自分のケアをすること
子どもを支えるためには、まず親が元気でいることが大切です。
がんばりすぎて疲れていませんか?
誰かに相談できていますか?
自分の心の声にも耳を傾けてあげてください。
◆まとめ:子どもの心が整えば、自然と動き出す
不登校の解決とは、「無理に学校に戻すこと」ではありません。
子どもが「自分は大丈夫」「また動き出してもいいかな」と思える心を取り戻すことです。
そのために、
・ やめること:焦り・比較・押しつけ
・ 始めること:共感・安心・親自身のケア
この3つずつを意識してみてください。
きっと、少しずつ何かが変わっていくはずです。
ゆっくり、あたたかく、一歩ずつで大丈夫です。