心理士のブログ

学校に行けない子どもの気持ちを理解しよう

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〜「わからない」から始める優しさ〜

こんにちは、
不登校カウンセリングセンターの真鍋良得です。

「うちの子、どうして学校に行けないんだろう?」
「甘えてるの? それとも何か深い理由があるの?」
「ちゃんと将来、社会に出られるのかな…」

不登校のお子さんを前にして、
親として何をどうしたらいいのかわからなくなること、ありますよね。
戸惑い、焦り、不安、そしてついイライラしてしまうこともあるかもしれません。

でも――
そんなときこそ、まず立ち止まって、こう問いかけてみてほしいのです。

「この子はいま、どんな気持ちなんだろう?」

■ 子どもだって、自分を責めているかもしれない

実は、学校に行けない子どもたちの多くは、
「このままじゃダメだ」と自分を責めています。

「行かなきゃいけないのはわかってる」
「でも、身体が動かない。心がついていかない」
「親に迷惑をかけてる。申し訳ない…」

そんなふうに、心の中で葛藤している子がたくさんいます。

それでも言葉にできないのは、
「わかってもらえない」と思っているからかもしれません。

■ 「わかろう」とする姿勢が、子どもを救う

子どもの気持ちを完全に理解することは、
正直、とても難しいことです。
でも、「わかろうとしてくれている」と感じられるだけで、子どもは安心します。

「学校に行けない理由を教えて」ではなく、
「行けないんだね。しんどいんだね」と、
ただ気持ちに寄り添ってあげるだけでいいんです。

問い詰めたり、励ましたりしなくていい。
まずはそっと、心に寄り添うだけ。

■ 子どもにとっての「安全地帯」になろう

学校に行けない子どもにとって、
家庭は唯一の「安心できる場所」であってほしいのです。

「今日はどうだった?」
「明日は行けそう?」
そんな言葉よりも、

「いてくれてありがとう」
「あなたが笑ってくれるだけでうれしい」
そんなメッセージが、子どもの心を少しずつほどいてくれます。

■ 不登校は「成長が止まっている」わけじゃない

不登校になると、「この子は成長できていない」と思ってしまいがちですが、
実は、子どもは内側でたくさんのことを感じ、考え、向き合っています。

それは「外に見えない成長」。
見守ることがいちばん難しいかもしれませんが、
その時間こそが、子どもが本当の意味で自分らしさを育むための時間なのです。

■ わからなくて、当たり前

子どもの気持ちがわからなくて苦しいあなたへ。

大丈夫です。
親だって、わからなくて当然なんです。

でも、「わかろう」とする気持ちが、
子どもにとっては何よりの救いになります。

子どもの心の扉は、無理やりこじ開けるものではなく、
信じて、待って、そっとノックすることで、ゆっくり開いていきます。

あなたのそのやさしさが、きっと届く日が来ます。

あなたも、いま悩みながら頑張っているお子さんも、
どちらも、まるごと大切にされていい存在です。

焦らず、少しずつ、一歩ずつ。
一緒に歩いていきましょう。

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