こんにちは、
不登校カウンセリングセンターの真鍋良得(まなべりょうえ)です。
子育てにおいては、子どもをほめて伸ばす、ほめて自信をつけさせるという方法は多くの方が取り入れているのではないでしょうか。
ところが、不登校の子どもをほめても自信がつかないどころか、むしろ自己肯定感が下がるということがあります。
小学4年生のAさんは、2年生から不登校でした。
Aさんのお母さんは、Aさんが算数の九九を覚えていなことを心配して、そばについて覚えさそうとしていました。
Aさんが3×8=24、3×9=27と言えると、お母さんは「そうそう、ちゃんと覚えられたね」と言ってほめていました。
しかし、お母さんがうれしそうにほめる一方で、Aさんはやる気をなくして勉強をやめてしまいました。
Aさんにしてみれば、「他のみんなはとっくの昔にこんなものは覚えているのに、4年生にもなってこんなことくらいでほめられている自分はダメな子なんだ」と、自分がイヤになっていたのです。
親が周りの子と比べてわが子のできない部分を何とかしようとしたり、できないことをできるようにさせてあげようと厳しく指導したりしていると、子どもはできないところに目が向きがちになります。
親も、子どものできない部分に目を向けて、そこを改善しようという意識でほめるので、学校に行けないとか、何かができないという前提の上で、できたことをほめているので、ほめられても子どもはうれしくないのです。
ほめるときは、正しいか間違っているかとか、他の人と比較してどうだとかいうことを抜きにして、純粋にすごいなと思ったことをほめてあげると、子どもは喜びを感じられます。
ほめることよりも、しっかりと子どもの話を聞いてあげるということが大切です。
何をすればいいのかわからない、わが子に対してどのように接したらいいかわからないという時は、ぜひカウンセラーに相談してみてください。