こんにちは、
不登校カウンセリングセンターの真鍋良得(まなべりょうえ)です。
春の遠足の日のことです。
お昼にみんなでお弁当を食べていました。
お弁当を食べている時、隣のいた子に話しかけられたAさんは、その子の方を向いた拍子に箸でつまんでいたニンジンを地面に落としてしまいました。
Aさんはそれを拾い上げ、食べ終わった後にお弁当箱に戻して家に持って帰りました。
家でお弁当箱をあけたAさんのお母さんは、ニンジンが一切れ入っているのをみて怒りました。
母「ニンジン、残ってるじゃないの!」
A「落としちゃったから」
母「嘘つくんじゃないの、食べたくなかっただけでしょ!」
A「ホントだってば、ちょうど食べてるときに隣の子が話しかけてきて・・・」
母「言い訳するんじゃないの!」
Aさんは、こうやって何度も母親に自分の言っていることを信じてもらえない場面がありました。
それからしばらくして、同級生にいじめられるようになった時に母親に訴えても最初は信じてもらえず、やがて学校に行かなくなりました。
子どもが本当ではないこと、間違ったことを言うことはあります。
それでも、親の主観でそれが間違っているのだと決めつけず、一旦は信じて受け入れてあげることで、親子の信頼関係が出来上がっていきます。
親に信じてもらえない体験をした子供は、心身に危険が及ぶような出来事があっても親に相談できず、1人で抱え込み、気づいたときには手遅れになることも起こり得ます。
子どもの話を「そうなんだ」と、まずは、そのまま受け取ってあげることが、子どもの自信につながります。