心理カウンセラーのブログ

0と100はほんの一部

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こんにちは。不登校カウンセリングセンターの水野幸子です。

春らしくなってきたなと思っていたのは束の間、暑い日が増えてきています。
そうかと思えば、朝や夜は小寒い時がありますね。

不登校のお子さんも支援をしている親御さんも、体調を崩さないように気を付けてくださいね。

さて、今日は、0か100。白か黒。と考えてしまうことのお話です。

この0か100。白か黒。と2つのパターンしかないと考えてしまうことを、全か無か思考と心理学ではいいます。

この考え方は、1~99がありません。
白と黒の間のグラデーションのグレーがありません。

それは、考え方や気持ちの場所が、2箇所しかないことになります。

実際の社会では、2つのパターンだけではありません。
0か100以外のパターンはどこに行ってしまうのでしょうか。

人はネガティブ思考に動きやすいので、どうしても0に振り分けることが多いです。

不登校のお子さんで、自分に矛先を向けてしまう場合は

・テストが50点でも、90点でも100点ではないので、自分はダメだと思ってしまう 

・運動会のダンスで、今までで一番のできだったと学年で大喜びをしているのに、自分はあそこで間違えた、だからダメなんだと落ち込んでしまう 

・合唱コンクールで、音がちょっと外れてしまった、みんなの足を引っ張ってしまった。だから自分はダメなんだと考えてしまう

など、誰がみてもうまくできているのに、自分が完璧にできていないと自分を責めてしまいます。

周りに矛先を向けてしまう場合も、ダメなところばかりに目がいきます。

・廊下を走るなと言っているのに、先生が廊下を走っているから許せない

・授業中なのにクラスメートがうるさいのが許せない

・携帯を持ってきていはいけないの携帯を持ってきている子が許せない

自分をダメだと責めるのも、相手が許せないと感じるのも、どちらもお子さんにとっては苦しいことです。

不登校のお子さんには、0~100の数字のうち、0と100は2つ。0と100の間には99の数字があることを教えてあげましょう。

周りに矛先が向いてしまうお子さんには、ルールを守るべきだというお子さんの考え方は正しいです。
ただ、先生が廊下を走ったのは、誰かがケガをしていたから急いで駆けつけなければいけない状況だったかもしれません。
なんらかの事情があることもあるという、別の角度からとらえることを教えてあげましょう。

不登校のお子さんの好きな、アニメ、映画、ドラマなどで、登場人物のよって同じ事に対して考え方や反応が違う場面などを例に出すと、理解してもらいやすいですよ。

色々な考えがあっていいこと。
完璧でなくてもいいこと。
ありのままのお子さんが大好きだということ。

伝えてあげてくださいね。

そして、不登校のお子さんを支えいる親御さんも、0か100。白か黒の思考になっていませんか。

我が子はかわいい。けど、

・学校に行かないからダメだと思ってしまう
・ゲームばかりしているからイライラしてしまう

ついつい、ダメなところにばかりが気になっていませんか。
そして

・育て方が悪かったのではないか
・対応の仕方が悪かったのではないか

と、親御さん自身を責めていませんか。

お子さんを責めることも、親御さんを責めることもやめましょう。

0か100。白か黒。と極端に考えることはないのです。
間の1~99を。グレーのグラデーションを楽しむ余裕を持ちましょう。

親御さんの心の余裕は、不登校のお子さんに伝わります。
不登校のお子さんの心に余裕ができれば、将来のことを考えるようになります。
将来のことを考えるようになれば、学校に行こうという気持ちも出てきますよ。


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