こんにちは、不登校カウンセリングセンターの水野幸子です。
「人の振り見て我が振り直せ」ということわざを一度は聞いたことがあると思います。
意味は、他人の言動をみて、良いと思ったことは見習い、悪いと思ったことは自分の言動も直していこう。ということです。
不登校の親御さんは、お子さんが幼少の頃、お子さんの言葉や行動を見て、ハッとしたことはありませんか。
・しゃべり方がそっくり
・お父さんやお母さんの行動と一緒
・へんなしゃべり方をしているなと思ったら、自分がそういうしゃべり方をしていた
などなど。
お子さんは、親御さんを見て育ちます。
親御さんがお子さんのお手本だからです。
お子さんは、育った地域の方言をしっかり受け継ぎますね。
方言とは気づかず、標準語と思っている言葉は、大人になった今でもあるのではないでしょうか。
良くも悪くも、お子さんには親御さんに似てくるのですね。
似てくるところは、言動だけではありません。思考も似てきます。
親御さんは、不登校のお子さんが何を考えているか分からない。考えいていることを知りたいと思っていますよね。
そこでまず、親御さんの思い込みを見つけていきましょう。
例えば、親御さんが子供の頃、テストの点は100点を取らなければならない。と言われ続け、親の期待通りに100点を取っていたとします。
学校も就職も、一流と言われているところに所属し、ゆとりのある生活をしています。
その場合、親御さんはお子さんに、テストは100点を取らなければいけない。と言うでしょう。
お子さんは、親御さんが大好きなので、親御さんにほめてほしくて、喜んでほしくて、一生懸命頑張ります。
そして、100点を取り続けてきます。
そんな中、お子さんが99点を取ってきました。
お子さん自身は、どんな気持ちでいるでしょうか。
この時、親御さんはどんな気持ちになるでしょうか。
お子さんは、なんで99点なのと、ショックを受けているでしょう。そして、お父さん、お母さんに怒られると不安で不安でどうしようもない精神状態になっているでしょう。
親御さんも、なんで99点なのと、ショックを受けるでしょう。そして、お子さんにどうして!と、声を掛けているでしょう。
つまり、お子さんも親御さんも、99点にショックを受けるのですね。
99点って、とっても良い点数ですよね。
でも、普段から100点が当たり前だと、マイナス1点も許されないという気持ちになってしまうのですね。
そこで、テストの点は100点をとらなければならない、という思い込みを緩めていくのです。
例えば、
・テストの点は100点取れなくてもいい。間違ったところをちゃんと理解するようにしよう。
・テストは、分かっていたつもりで分かっていなかったところを知ることができる。
などです。
この例は極端だったかもしれませんが、誰にでも思い込みはあります。
その思い込みのことを「観念」と言います。
この「観念」を緩めると、親御さんもお子さんも、心が楽になりますよ。
「観念」の見つけ方は、感情が動いたときに、どうして動いたのかを探すことです。
お子さんがテストで99点を取ってきたことに、怒りを感じたのなら、そこに観念があるのです。
どうして怒りを感じるのだろう、と考えると、100点をとらなければならない、という観念がみつかるのですね。
観念探しが難しいそうだなと思ったあなたは、不登校カウンセリングセンターのカウンセラーが寄り添います。いつでも声を掛けてくださいね。
難しそうだけど、自分でなんとかしたいと思っているあなたは、
〇〇しなければならない。という思い込みを、○○だといいな、△△の時もあるけどね。に緩めてみましょう。
最後に、ブログを読み返してみて、もしかしたら、勘違いされている親御さんがいるかもと思いました。
私は、お子さんの不登校が親御さんが原因だと言っているわけではありません。
親御さんの思い込みである「観念」を緩めると、親御さんもお子さんも、楽になることができますよ、ということが、お伝えしたかったことです。
どうか、勘違いなさらないでくださいね。