こんにちは。
不登校カウンセリングセンターの黒瀧素子(くろたきもとこ)です。
不登校または不登校傾向・登校しぶりの子どもがいる親のあなたは、
「学校に行かないと!」と思っているのに、行けない・・・
と葛藤しているわが子を元気づけようとして声をかけたら、
子どもがよけいに落ち込んでしまった・・・
という経験はありませんか?
また、
「学校に行きたくないんだ!」
という意思表示をしている子どもに
「学校に行かないことは許さない!学校に行きなさい!」
と頭ごなしに怒ってしまい、その結果、子どもがよけいに頑なになってしまった。
いったいどういう関わり方をしたらいいのだろう?
と思ってはいませんか?
今回は、不登校または不登校傾向・登校しぶりの子どもがいる親のあなたが、
どんな立ち位置で子どもに接していったらいいのかについてお話です。
下図は【人間関係の相関図】というものです。(図1)
この【人間関係の相関図】は心理学での対人関係の立ち位置を表します。
ポジティブ自立・ポジティブ依存・ネガティブ自立・ネガティブ依存の4つの立ち位置のどこかに自分が立ったら、必ず相手は中心を通った対角線上の立ち位置になります。すべてにおいて、この関係性が1対1の場合は起きます。人間関係は鏡のようなものと言いますが、【人間関係の相関図】は、それを図で示しています。
例えば親のあなたと子どもの1対1の人間関係の場合、
あなたがポジティブ自立だったら、相手の子どもは必ず対角線上のネガティブ依存となるのです。
つまり、このようになります。(図2)
中心に鏡があると考えください。
自分が鏡の近くに行くと、相手も近くに行きます。
自分が鏡から遠のくと、相手も鏡から遠のくという関係性があります。
親がすごくポジティブでとても自立しているとしたら、
相手の子どもはすごくネガティブでとても依存の位置にいます。(図3)
なので、子どもが真ん中に近づいてほしいのなら、
親が真ん中に近寄って行きます。寄り添う立ち位置に行くのです。(図4)
すると、子どもも真ん中に寄ってくるのです。(図5)
このように、不登校の子どもへの寄り添うときは、親が寄り添う立ち位置に行くことが大切です。
ただ、多くの親御さんが、ネガティブ依存の子どもにポジティブになって欲しくて、
「元気だそうよ!」「ポジティブに考えようよ~!」
とポジティブ自立の方向に引っ張っていこうとしてしまいます。(図6)
その結果、子どももどんどん遠のいていってしまうのです。(図7)
不登校の子どもはネガティブ依存の状態になっていることが多いです。
ネガティブ依存の子どもであれば、親は真ん中に寄っていく・寄り添っていくんです。
そうすると、子どもも真ん中に寄ってきます。(図4・5)
子どもに寄り添うということは、子どもに合わせてネガティブになるという意味ではありません。
ネガティブな状態・悩んでいる状態も認めてあげるということです。
親が「私が寄り添っていく」と思っていけば寄り添えます。
まとめると、
・【人間関係の相関図】の4つの立ち位置のどこかに自分が立ったら、相手は必ず対角線上の立ち位置になる。
・自分が真ん中に近づくと相手も真ん中に近づく。自分が真ん中から遠のくと、相手も真ん中から遠のく。
・相手を真ん中に寄せたいなら、自分が真ん中に寄ることが大事。でも、多くの人は、相手も真ん中に寄せたいがために、引っ張って反対側に行こうとする。そうすると、結果相手も反対側に行ってしまう。
ということです。このことを知ったときに、私もすごく心当たりあるなぁ、と思いました。
不登校を解決するために、【人間関係の相関図】を習得することは、とても大切です。
不登校の子どものことに限らず、あなたのまわりの身近な人との1対1の関係も、この【人間関係の相関図】にあてはめてみて下さいね。あてはめてみることで習得しやすくなりますよ。
あなたの周りの人とよい人間関係をきずくために【人間関係の相関図】をぜひ使ってみて下さいね。