不登校カウンセリングセンターの真鍋良得です。
夏休みは不登校の子どもにとってホッとする時期です。
自分だけ学校に行っていないことに後ろめたさを感じている不登校の子どもにとっては、堂々と家にいられるという安心感があります。
親としては、夏休みの間に生活リズムを整えて夏休み明けから再登校してほしいという気持ちがあります。
しかし、子どもが再登校できるようにということを考える前に、しっかりと親子が触れ合う時間、親子で楽しむ時間を作ることが大切です。
親子で過ごす時間は、親が笑顔で、穏やかな気持ちで率先して楽しむことで、子どもも心から楽しむことができます。
こんな話があります。
不登校だった小学生のAさんは、夏休みに家族でテーマパークに遊びに行きました。
パーク内のレストランで昼食を取っている時、ジュースが入ったコップを倒してしまい、妹のスカートにジュースがかかってしまいました。
それを見たAさんのお母さんは激怒しました。
「買ったばかりのスカートにこぼさないでよ!なんであんたはそんなにおっちょこちょいなの!最悪!」とAさんを怒鳴りつけました。
それは夏休みが終わる3日前の出来事でした。
夏休みの間に元気を取り戻し、宿題も全部済ませて2学期からの再登校に向けて張り切っていたAさんでしたが、すっかり元気をなくし、2学期からも不登校のままでした。
楽しかったはずのテーマパークの思い出の中で、Aさんの記憶に残っているのは母親に怒鳴られている場面だけです。
子どもが何をしようが、何が起きようが、受け入れて、子どもの気持に寄り添いましょう。
ジュースをこぼしただけで子どもは少なからずショックを受けていて、反省しているはずです。
親が追い打ちをかけるように怒れば子どもの心を傷つけることにもなります。
せっかくの楽しい時間、ハプニングも楽しみましょう。
親がやさしく穏やかな気持ちでいられて、すべてを受け入れ、許すことが出来れば不登校は解決します。