こんにちは、不登校カウンセリングセンターの神谷今日子です。
今日は、カウンセラーが集まる新年会(オンライン)で、宮沢賢治さんの雨ニモマケズを題材にワークをやりました。
雨ニモマケズといえば、「雨ニモマケズ 風ニモマケズ」から始まる詩ですよね。
その詩の人物をカウンセリングするとしたら…と考え、見立てという相手の状況を理解し方針を立てることをおこないました。
不登校の子どもを持つ親御さんであるあなたは、何かに負けてはいけないと思うことはありますか?
不登校の子どもが何かと戦っているように感じることはありますか?
他のママ友に負けてはいけない!
料理は旦那に負けてはいけない!
年収で負けてはいけない!
同じクラスの子に負けてはいけない!
勉強で負けてはいけない!
スポーツで負けてはいけない!
不登校の子どももそうですし、親御さんも何かしらの負けてはいけない!という想いを持っているかもしれませんね。
私も、正直に言うと、たまにこんな気持ちになることもあります。
ただ、この「負けてはいけない」という気持ちが強くなればなるほど、生きづらさにつながっていきます。
常に他者との比較になり、対等な人間関係を築くことが難しくなってしまうからです。
自分が負けていると感じて、下になれば、他者を恐れやすくなり、自分が勝っていると感じて、上になれば、誰かを攻撃しやすくなります。
これでは、学校生活も辛くなってしまいますよね。
本当は、勝ち負けなど存在しなくて、私たちは対等な関係です。
勉強ができてもできなくても、スポーツができてもできなくても、本当は私たちは同じ程度価値があり対等な関係です。
ただ、何かしらの基準を通して見ると、上下があるように見えるだけなのですね。(あるように見えるというところが重要です!本当はないのです。)
あなたは、どんな基準の中で戦っていますか?
その戦いが、あなたを幸せにしているのであれば、楽しく続けていただければと思います。
私も、マリオカートで遊ぶのはとても好きです^^
ただ、その戦いが、あなたを不幸にしているのであれば、その土俵を降りてみてはいかがですか?
基準というメガネを通して見ていたから、上下があるように見えていただけで、本当はそのままのあなた・そのままのお子さんでOKなのですよ。
ワークでは最後に、雨ニモマケズを自分なりに自由に作ってみるということをおこないました。
私が作ったものを貼っておきますね。
「雨は雨、私は私」 (原文:「雨ニモマケズ」)
雨とも戦わなくていい 風とも戦わなくていい (雨にも負けず 風にも負けず)
雪とも夏の暑さとも戦わなくていい (雪にも夏の暑さにも負けない)
丈夫であっても弱くてもいいし (丈夫な体を持ち)
欲は幸せでいれる分だけ 怒りたくなったら内面を見つめ (欲はなく 決して怒らず)
いつもケタケタ笑っている (いつも静かに笑っている)
1日に玄米と味噌汁と有機野菜を食べ (1日に玄米4合と味噌と少しの野菜を食べ)
自分も他者も同じくらい大切にし (あらゆることを自分を勘定に入れず)
よく見聞きし 分かったり分からなかったり 忘れたり忘れなかったり (よく見聞きし 分かり そして忘れない)
自然豊かな場所の 良い感じのワンルームにいて (野原の林の下のかげの 小さなかやぶきの小屋にいて)
東に病気の子どもがいれば「大丈夫かい?」とLINEし (東に病気の子どもがいれば行って看病してやり)
西に疲れた母がいれば「なるようになるよ」とビデオ通話し (西に疲れた母がいれば行ってその稲の束を背負い)
南に死にそうな人がいれば「お疲れさま」とねぎらい (南に死にそうな人がいれば行って怖がらなくてもよいと言い)
北に喧嘩や訴訟があれば「なるほど」と見守り (北に喧嘩や訴訟があればつまらないからやめろと言い)
日照りの時はスキップをしながら踊り (日照りの時は涙を流し)
寒さの夏は冷房を使わずに済み (寒さの夏はおろおろ歩き)
皆に幸せそうだねと言われ (皆にデクノボーと呼ばれ)
褒められても 苦にされても (ほめられもせず 苦にもされず)
これが私で 何となく生きている (そういうものに 私はなりたい)
あなたはあなたのままで、自分も他者も同じくらい大切にしながらやりたい方に進んでいいし、誰かを助ける時も自己犠牲にならずにできることをして、誰かに褒められてもけなされても、あなたの価値が変わることはないのです。
そんな気持ちを込めて、書き直しました。
戦い・勝ち負け・上下の外側の世界を体感し、不登校の解決に向かっていただければと思います。
では、今日は心理カウンセラーの神谷今日子がお送りしました。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。