こんにちは!
不登校カウンセリングセンターの黒瀧素子(くろたきもとこ)です。
不登校または不登校傾向・登校しぶりの子どもがいる親のあなたは、
家にいるお子さんが長時間ゲームをしていることが気になっていませんか?
そして、
『ゲーム障害』という言葉を知っていますか?
『ゲーム障害』とは、
オンラインゲーム、スマートフォンやパソコンなどを利用したゲームへの過度な依存によって、日常生活に支障をきたす疾病です。
世界保健機構(WHO)が2019年5月に『ゲーム障害』を新たな依存症として認定しました。
WHOによると、次の症状が12か月以上続いた場合『ゲーム障害』と診断されます。
・ゲームを行いたいという衝動が抑えられない
・日常生活の何よりもゲームを優先する。(学校に行かない、会社に行かない)
・仕事や学業、健康等に支障をきたしても、ゲームが止められない(不登校、欠勤)
・ゲームを継続することで、個人、家族、会社、学習、仕事などに重大な問題が生じる
ただし、症状が重い場合は、より短い期間でも該当します。特に、小中学生では短期間で重症化しやすい傾向がみられるので注意してあげて下さい。
韓国ではゲーム障害でなくなった方もいます。
改善するためには、認知行動療法などの心理カウンセリングが必要になります。
家庭でできる『ゲーム障害』の予防策
1.ルールを決める
子どもをゲーム障害やネット依存にさせないために、まず、ゲームやスマホ、タブレットを買い与えたときにしっかりとルール作りをすることが大切です。ゲーム時間が長くなってきて減らす場合は、うまくいきにくいこともあるでしょう。急にではなく徐々に減らしていくなど、無理のないルールを作りましょう。子どもの同意を得ずにルールを押し付けても無視される確率が高いので、メリット、デメリット、ゲーム障害の話をふまえた上で、ルールは本人のみ、もしくは親と一緒に決めるようにしましょう。子どもも長時間のゲームやスマホは良くないこととわかっています。子どもを納得させたうえでルールを決めていくことが大切です。
2.ゲーム機はリビングに置く
できるだけ親の目の届くところでゲームをさせるようにして、隠れてこそこそゲームをするということを防ぎます。子どもの端末がWi-Fi接続できる時間を制限するといったことも有効です。
家族で一緒にゲームを楽しむといいです。どんなゲームをやっているのか、どうしてそのゲームを子どもが好きなのか、目線を子どもに合わせてみて下さい。親子のコミュニケーションのいいきっかけになり、信頼関係の構築にもつながります。
親がゲームを悪いものとして扱うよりも、親も一緒に楽しんでいると感じとれた方が、子どもも安心してゲームをできるようになります。親がゲームを悪いものだと思っていると、子どもは常にうしろめたい気分でやることになります。だからこそこそ隠れてゲームをやるということになるのです。
3.ゲームの時間を記録する
最近のゲーム機は、”どんなゲームをしているのか”、”どれくらいプレイしていたか”、”遊びすぎていないか”など、プレイ状況を確認できるような機能があるので、活用していきましょう。
4.ゲーム以外に没頭できることを見つける
一番にやったらいいのがここなのです。ゲームが心のよりどころになっている状態から、それに代わる別の熱中できることを見つけることが大切です。電子機器類から離れられる
- 読書・音楽鑑賞・絵を描く・スポーツ・ジョキング・習い事など
- 料理・お菓子作り・オセロ・将棋・人生ゲーム・ボードゲームなど、親子で楽しめるもの
電子機器類から子どもを離すことです。
まとめ
不登校または不登校傾向・登校しぶりの子どもがいる親のあなたは、子どもが長時間ゲームをしているのを見ると、無理に取り上げてしまいたくなったり、きつく注意しなくてはという衝動に駆られることもあるかもしれません。
ただ、そのような対応をしてしまうと、子どもとの関係は悪くなり、不登校の解決からは遠ざかってしまう可能性もあります。
ゲームそのものが悪いものではないのです。ゲームが子どもの癒しになったり、学びになったり、友だちや家族とのコミュニケーションツールになることもあります。
子どもはどうしても、自己抑制することが難しいということもあるので、きちんとルールを決めてゲーム障害といったことにならないように気をつけていきましょう。