こんにちは、
不登校カウンセリングセンターの
宮田武志です。

今の子どもたちの日々の生活を想像してください。
ほぼ無限に近い情報量とともに過ごしていますよね?
テレビ、YouTube、SNSなどから絶え間なく届けられてくる情報や、友人とだけでなく、オンライン上の知人とのやり取りも絶え間なく行われています。
すき間時間ができればスマホを開いて何らかの情報を確認しています。
世の中で何が起きているのか、友人は何をしているのか、そして自分はどう思われているのかなど、
頭の中は目の前のことだけでなく、情報端末の向こう側にいつも圧迫されています。
これが、現代の子ども達の日々の生活です。
このような生活が子どもの脳に対して、どれほど深刻な影響を与えているのかをご存じでしょうか?
今回はそれについてお知らせます。
現代の子どもたちが1日に受け取る情報量は江戸時代の人が一生をかけて処理した情報量と同じ程度だと言われています。
1日と一生という時間の幅を考えればこの違いは大きなものと言えるでしょう。
数百年の時間が流れたとはいえ、昔も今も同じ人間です。
脳の進化や環境への順応はある程度は認められるでしょうが、このレベルの急変に対してきちんと脳が順応できていると考えるのは難しいですよね。
現代の情報社会は脳にとっては「想定外」であると言っても過言ではありません。
この想定外の背景の中で、脳が未発達な子ども達にはどのようなことが起こるのでしょうか。
それが下の3つです。
1、「前頭前皮質」が悲鳴を上げる
2、「ストレスホルモン」が脳を変える
3、SNSが「承認欲求」を暴走させる
1、「前頭前皮質」が悲鳴を上げるについて説明します。
脳の中でも特に重要なのが、前頭前質(ぜんとうぜんひしつ)です。
ここは感情のコントロール、衝動の抑制、物事の判断、人間関係の調整などを処理しています。
「今は〇〇をしたいけど、そろそろ止めておこう」と感情をコントロールしたり、
「明日は学校だから、△△をしておかなきゃ」と未来を予測したりできるのはこの部位のおかげです。
しかし、この前頭前皮質は25歳頃に完成すると言われています。
つまり、子どもたちや大学生に至るまで、いわば若者と呼ばれる人たちの前頭前皮質はまだ本来の力を発揮できていないのです。
感情の波をコントロールしたり、ストレスを処理したりする力は大人の半分以下しかありません。
その未完成な脳が、無限に近い程の情報量と感情の嵐にさらされ続けているのです。
「我が子は急にキレてしまう」
「些細なことで感情が浮き沈みする」
「集中が継続しない」
このような人はあなたの近くに居ませんか。
それは、もしかしたら脳の前頭前皮質が無限の情報量を処理できずに限界を迎えてしまっている兆候かもしれません。
単なる本人のわがままや性格の問題ではない可能性があるのです。
2、「ストレスホルモン」が脳を変えるについて説明します。
人間は強いストレスを感じると脳からコルチゾールというホルモンを分泌します。
このコルチゾールは一時的に体と脳を緊張状態にすることで危険や不快を自覚させ、そこから遠ざかるように無意識に導きます。
コルチゾールは生きるために必要なストレスホルモンであり、体に悪いものではありません。
しかし、問題なのはストレスホルモンの分泌が慢性化したときです。
・親や先生に注意された
・教室で恥ずかしい思いをした
・友人から無視された
・オンライン上で嫌な思いをした など
このような出来事が繰り返されると、脳からストレスホルモンが分泌され続け、いつのまにか「世の中は危険だ、世界は不快だ」」という状態におちいります。
脳の研究では、ストレスホルモンの慢性化が以下のことを引き起こしていると警鐘しています。
・「海馬」を収縮させ、記憶と学習に関する機能を低下させる。
・何をやっても喜びや楽しさを感じさせなくする。
・朝になると頭痛・腹痛・吐き気を引き起こすなど、自律神経の乱れを引き起こす。
多くの不登校の子供が苦しんでいる症状の原因はコルチゾールというストレスホルモンの慢性化なのです。
脳と体が「危険だ、逃げろ!」と悲鳴を上げていたのです。
不登校は単なる仮病や怠けではない可能性があるのです。
3、SNSが「承認欲求」を暴走させるについて説明します。
これは特に現代ならではの問題です。
SNSには「いいね」ボタンが付いています。
この「いいね」が人間の本能的な欲求を刺激する作用を引き起こします。
「いいね」が付けば、脳内でドーパミン(快楽物質)が分泌され、もう一度やりたいという欲求を引き起こします。
逆に「いいね」が付かなかったときは、ドーパミンが分泌されないだけなのですが、欲求が満たされないことで「苦しみ」を感じてしまうことになります。
相手にとっては「いいね」ボタンを押さなかっただけなのに、本人にとっては「殴られたのと同じ」ように感じてしまうのです。
現代の子供たちの脳は、あふれる情報の渦の中で、実は毎日このような作用と向き合っていたのです。
しかも、子供たちの脳は未完成であり、ダメージや影響を簡単に受けてしまいやすいと考えれば不登校が増えてしまうのは当然のことと思えるでしょう。
では、子供たちを守る親や教師、大人たちにできることはないのでしょうか。
手っ取り早いのは「テレビを消したり」「スマホを渡さない」ということかもしれません。
しかし、それは待ってください。
現代はすでに情報過多の社会です。
特に子供たちにとってはそれが当たり前です。
そのような子供たちからテレビやスマホを遠ざけたとしても、孤独の不安や恐怖にさいなまれてしまうことが容易に考えられます。
だとしたら親や大人たちに求めらる行動は何でしょうか。
それは制限や禁止ではなく脳を回復させる環境づくりです。
脳を回復させるのに適した環境とは「安して誰かに話せる」という環境です。
子供のことをいちいち評価せず、焦らせもせず、ただそこに当たり前のように居る存在です。
このような存在に恵まれた環境を心理学では「共同調整」と呼んでいます。
安らげる人とともに過ごせるだけで、興奮した自律神経は落ち着いていき、ストレスホルモンの分泌も減っていくのです。
つまり、子供のことを信頼し愛している親の存在そのものが、子供の脳を回復させる一番の環境になるのです。
しかし、「我が子のことがよく分からない」、「我が子とうまく関われる自信がない」と悩み苦しむ親御さんはたくさんいます。
私はこれまでにそのような苦しみの声を心理カウンセリングの場でたくさん受け止めてきました。
悩み苦しむ内は解決することが「難しそう」「できないかもしれない」と感じるかもしれませんが、心配はいりません。
人間の脳の仕組みをきちんと理解し、その子に何が起きているのかを見抜き、具体的な関わり方を提案するのが心理カウンセリングです。
あなたの「なぜ」に寄り添い、しっかりと解決に導きます。
先ずは誰かに聞いてもらう。
それだけで大丈夫ですので、あなたのペースで行動していきましょう。
ここまで読んでくださりありがとうございました。
では、また次の機会にお会いしましょう。
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