心理カウンセラーのブログ

ネガティブなことにも大切な情報がある

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こんにちは。不登校カウンセリングセンターの水野幸子です。

不登校を克服して学校に行くようになっても、不登校が再発する場合があります。

そして、その確率は70~80%です。

この確率を初めて聞いた時、私は衝撃を受けました。

せっかく学校に行けるようになっても、そんなに高い確率で行けなくなるのか、、、と不安になりました。

中には、20~30%は再発しない。うちの子は再発しないほうに入るから大丈夫と思った親御さんもいらっしゃるかもしれません。

ただ、不登校のお子さんの親御さんに、そこまでポジティブなものの見方ができる方は少数だと思います。

人は、ポジティブなことよりもネガティブなことに意識が向きがちです。
なぜなら、危険から身を守るために必要なことだからです。

キャンプに行ったときに、雨が降りそうな天候だったとします。
まだ降らないから平気と、テントも張らないで遊んでいたらどうなるでしょう。

雨が降り出し時に雨宿りすることろがありません。

雨や風から身を守るテントがあるからこそ、雨の日でもキャンプが楽しめるのです。

雨が降りそうだ、ということに意識をもっと向けていれば、遊ぶ前にテントは張っておくことができたはずです。

ネガティブ、ポジティブと聞くと、どうしてもポジティブな方がいいと思います。

ネガティブでもポジティブでも、捉え方によってはどちらもいいとも言えます。
どちらもよくないと言えるのです。

先にお話をした、不登校の再発の確率。
この高い確率を知ったいま、不登校のお子さんの親御さんは、再発しないようにするにはどうしたらいいのだろうか、という考えが出てきているはずです。

もしかしたら必要ないかもしれない、できることなら必要ではなかったと言いたいと思いながら、対策を考えますよね。

例えば、不登校になる原因の一つに、親御さんとの会話の少なさがあったとします。

親御さんはお子さんに元気になってほしいので、親子の会話を増やしていきます。
親子の会話が増えたことで、お子さんが安心できるようになり、学校に行く元気が出て、不登校を克服することができました。

親御さんは一安心。そのうち、お子さんが学校に行くのが当たり前になっていくと、意識して親子の会話をしていたことが、途絶えがちになっていきました。
そして、気づいた時には、お子さんから笑顔が消えており、学校を休みがちになっており、学校に行くことができなくなりました。不登校の再発です。

不登校の再発の確率を知らないと、こういうことが起こるのです。

では、不登校の再発の確率を知っていた場合はどうなるのでしょうか。

お子さんが不登校を克服して学校に行くようになりました。
最初は心配で様子をよく見ていましたが、学校に行くのが当たり前になり、克服した当初よりも心配で様子を見るということがなくなりました。

ですが、不登校になったときから続けていることがあります。
それは、親子の会話です。
親御さんがどんな1日を過ごしたかも話をします。
お子さんからも学校の様子や、今日1日何を感じたのか、どんなことがあったのかを聞くのです。

ほんの数分でも親子の会話を続けることで、お子さんとの信頼関係を維持することができます。
そのかいあって、不登校の再発をすることなく、学校を卒業できました。

ネガティブなことを知っているか、知らないかで、お子さんへの接し方が違っていました。

親御さんが、再発の確率の高さを知っていたからこそ、お子さんへの支援を続けることができたのですね。

それは、本当に親子にとってもとてもよいことでした。

再発の確率は70~80%。
この情報を、ネガティブととるか、ポジティブと取るかは、人それぞれ違うのです。
情報を受け取った人の観念で、ネガティブにもなればポジティブにもなるのです。

今、自分はどうしたいのかをしっかり考えながら情報を読む癖をつけていきましょう。

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