心理カウンセラーのブログ

言いたいことが言えない

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こんにちは、不登校カウンセリングセンターの水野幸子です。

不登校のお子さんに多い特徴で、「言いたいことが言えない」があります。
言いたいことが言えないということは、自分の気持ちを伝えることができないということです。

それは、自分のことを理解してもらえない。
理解してもらいずらいということになります。

言いたいことがあるのに言えない状態を、想像してみてください。
辛い状態だとイメージできますよね。

その辛い精神状態での学校生活も想像してみましょう。
友達とのコミュニケーションをとるのは難しくなってきます。
何を考えているのか分からない、と言われることもあるでしょう。

そうなると、だんだん学校に行きたくないという気持ちになる子もいます。
では、言いたいことを言えるようになるにはどうしたらいいのでしょうか。

言いたいことが言えないと言っても、理由は1つではありません。
その特徴は3つにわけることができます。

1.自分の意見が分からない
2.自分の気持ちを伝える言葉がわからない
3.相手に気を遣いすぎて意見が言えない

の3つです。

1.自分の意見が分からない

このタイプのお子さんは、質問をすると困った顔をしていることが多いです。
それは、自分の気持ちが分からないので、応えようがないという状況だからです。

自分の意見を分かるようにするにはどうしたらいいのでしょうか。

自分の気持ち、意見を考える機会を増やすのが大切です。

例えば、時間がかかってもお子さんに選ばせることです。

今度の休み、どこに遊びに行きたい?と聞いてみるのです。

迷ってしまっているようならば、選択してもらう方法があります。

今度の休み、山の中に散歩に行くのと、ショッピングモールに行くのとどっちがいい?と、聞いてみるのです。

そうすれば、お子さんは好きなほうを自分で選べばいいので、今の自分の気持ちを見つめやすいですね。
選ぶことができたときは、自分で選べたね。一人で選べたね。と誉めてあげましょう。

そうすることで、自分で選び意見を言うことができたと、だんだん自信がついてきます。

ここで、注意してほしいことがあります。
質問をしておきながら、お子さんの返事が遅いからと、
これが好きだよね。これがいいよね。と親御さんが主導していかないことです。

今まではどうでしたか?
親御さんが良かれと思って先回りしていませんでしたか?
いつの間にかお子さんの考えるチャンス、自分の意見を持つ機会を奪っていませんでしたか?

もし思い当たるところっがあっても、親御さん自身を責める必要はありません。
今、気が付くことができたのですから。
今から、意識して直していきましょう。

親御さんも多忙ですよね。
なので、うちの子は返事が遅いからイライラすると感じることがありますよね。

その時は、選択肢を与えることから行ってみてくださいね。
選択肢を挙げることで、お子さんが自分の意見を持つきっかけになります。

2.自分の気持ちを伝える言葉が分からない

お子さんに、今日はどうだった?と質問しても

まあまあ。普通。別に。ビミョー。忘れた。
という返事がくるときはありませんか。

私は忘れたと言われると、今日のことだよ、忘れたって何!?と思っていました。

あいまいな返事をするお子さんは、自分の気持ちを伝える言葉を見つけることができないのかもしれません。

そこで、今日はどうだった?という漠然とした質問ではなく、具多的にな質問をしていきましょう。

今日は午前中、何をしていたの?
それは、楽しかったの?
どんなところが楽しかったの?

比較して聞く方法もあります。

算数と国語はどっちが好き?
旅行にいくなら海と山のどっちがいい?
学校の先生で一番好きな先生はだれ?

というように、質問していきましょう。

最初のうちのお子さんの返事は、算数。海。○○先生。と単語だけの可能性が高いです。

そんな時には、気持ちを伝える練習として、単語で答えるのではなく、文章で答えるように促していきましょう。

それは質問されたことを繰り返して答えてみることから始めてみましょう。

算数と国語はどっちが好き?と聞かれて算数。と答えるのなら
算数と国語のどっちが好きかというと、算数が好きです。という答えかたです。

この答え方に慣れてこれば、
算数と国語のどっちが好きかというと、どちらも同じくらい好きなので選べません。
算数と国語のどっちが好きかというと、どちらも嫌いなんです。でも、体育が好きです。

と、自分の気持ちを伝えるコツをつかむことができるようになりますよ。

お子さんが、単語ではなく文章で答えてくれたときは、
分かりやすかったよ。気持ち伝わったよ。など、うまく表現できたことを褒めてあげてくださいね。

3.相手に気を遣いすぎて意見が言えない

「NO」と言えない日本人とう言葉がありますよね。

相手の気持ちを考えてすぎてしまうお子さんは、「NO」とは言えません。
嫌だな、意見が違うな、と思っていても、「YES」になってしまうのですね。

「NO」と言うことで
・嫌われたらどうしよう
・仲間外れにされたらどうしよう
・相手を傷つけたらどうしよう

と思ってしまうのです。

その積み重ねで、知らない間にお子さんは周りの友達、先生、親に合わせるようになっていきます。

知らない間に自分の気持ち、意見を押し殺しているのですね。
それは、とても疲れることですよね。

ですので、相手に気遣いすぎて自分の意見が言えない不登校のお子さんには、本音をどんどん話していいよ、という時間を設けましょう。

毎日10分くらい時間を取り、お子さんの話しを聞いてあげてください。

その時、親子で楽しい時間を過ごすには、親御さんは聞くことに徹することです。
もちろん、お子さんの意見に共感することはして大丈夫です。
共感はどんどんしてください。

親御さんと意見が違うと、ついついそれは、と話を遮って親御さんの意見を言いたくなると思いますが、話を遮断することはしないでください。

この時間は、お子さんが主役です。お子さんの話をしっかり受け止めてあげましょう。

カフェに行って、ゆっくりくつろぎながら話をする時間のようにしてください。
親御さんがカフェのオーナー、お子さんがお客さんと想定してもいいですね。

お子さんの話の中で、親御さんも経験したことが出てきたら、同じ経験したことあるから分かるよ。と声掛けをしてあげてください。

その考え方面白いね。
それは気づかなかったよ。すごいことに気づいたね。
話を聞けて嬉しかったよ。この時間楽しいね。
というような声掛けもしてあげてください。

先ほど、異なる意見の時に、話を遮断しないでください、とお伝えしました。
親御さんの意見を伝えるときは、
お子さんの意見を認めてから、こういう考え方もあると思うんだけどどうかな。
というよう、提案する方法で話をしてくださいね。

親御さんが否定せず、共感して話を聞いてくれることで、お子さんは徐々に自信を取り戻すことができます。

自分の意見を言ってもいいんだと思えるようになります。

まとめ

言いたいことが言えないお子さんの特徴は3つ

1.自分の意見が分からない
2.自分の気持ちを伝える言葉がわからない
3.相手に気を遣いすぎて意見が言えない

3つとも、親御さんの声掛けの工夫で、伝えることのコツや楽しさを実感することができるようになります。

お子さんは、自分の意見を言えるようになることで、自信を取り戻していきます。

親子間の会話も増えていいくことにつながります。

一度やってみてくださいね。

お子さんの話をゆっくり聞くこと、話すのを促すことは親御さんの気持ちにゆとりがあることも大切です。

1日5分でいいので、親御さんの時間を取ってくださいね。
そして、不登校カウンセリングセンターの心理士が応援していることを、忘れないでくださいね。

それでは今日も、楽しい1日をお過ごしください。

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