こんにちは、不登校カウンセリングセンターの神谷今日子です。
不登校の子どもが、「あの人はこう思っているに違いない」「クラスメイトはそう思っているに違いない」といった、決めつけ(思い込み)を口にすることはありませんか?
いやいやいや、そんなことないでしょ〜!と大人から見ると思うかもしれません。
ただ、不登校の子どもは真剣にそのように考えていることが多いのです。
そんな時に、どうしていったら良いのでしょうか?
今日は、不登校の子どもの思い込みを変えるには?というテーマで、お話しできたらと思います。
不登校の子どもの思い込みをまずはそのまま受け取る
不登校の子どもが「こうに違いない!」「こう思っているに違いない!」と口にした時に、
そういった思い込みを直すために、「そんなことないでしょ!」「そんなこと考えるんじゃありません!」といった言葉をかけることはありませんか?
確かに、子どもがそんな思い込みに囚われないように、そういった言葉をかけることもあると思います。
ただ、多くの場合、自分の考えを否定されると、その考えに居座りたくなります。
例えば、「ピンクのぞうを想像しないでください!絶対にピンクのぞうを想像しないでください!」と言われると、つい、想像してしまいますよね。
これと同じように、まずは、不登校の子どもの思い込みを否定せず、「そう思うんだね」と受け取ることが大切です。
ただ、これは、「その思い込みが正しいよ!」と言っているわけではありません。
まずは、そのような考えがあるということを正誤をつけずに、そのまま受け取るということです。
思い込みに対して、本当に?と尋ねてみる
正誤をつけずに、そのまま受け取ると、その思い込みをよりじっくり見つめていくことができます。
そうなった時に、「本当に?」と尋ねてみるのです。
最初は、そうに違いないよ!と言い続けることもあるかもしれません。
ただ、適切なタイミングで、「本当にその人に聞いてみたの?」「全員が同じことを思うかな?」といったように、違う視点で見ていく練習をしていくのです。
そうすることで、
「あれ、クラスメイト全員がそう思っているわけではないかもしれない…」
「そういえば、相手に直接聞いたことがないから、自分がそう思っているに過ぎないのかもしれない…」
といったように、思い込みが揺らぐきっかけを作ることができるようになります。
ですから、不登校の子どもの思い込みを変えるためには、まずは、思い込みがあることを受け止め、理解していき、「本当に?」と聞きながら、別の視点を知っていくことが大切になります。
ただ、難しいケースもあります。
その思い込みが長期間続いていて根深かったり、親御さん自身が同じような思い込みを持っていて気付けなかったり、発達障害が伴っていたりする場合はさらに難しくなります。
ですから、もし、不登校の子どもの「こうに違いない」といった激しい思い込みを変えていきたいなと思った場合、カウンセラーに相談してみるのも良い方法ですよ。
ということで、今日は、心理カウンセラーの神谷今日子が、お送りしました。
参考になれば幸いです。