
大切なのは「取り上げること」ではなく「使い方を育てること」
こんにちは、
不登校カウンセリングセンターの真鍋良得です。
「また今日もスマホばかり見ている…」
ゲームや動画、SNSに夢中になっている子どもの姿を見ると不安になるという親御さんは少なくありません。
「このままで大丈夫なのだろうか」
「いっそのこと取り上げてしまったほうがいいのでは?」
そう考える気持ちは、自然なことです。
しかし、スマホを取り上げるだけでは、根本的な解決にはつながらないことが多いのです。
では、どう関わればよいのでしょうか。
スマホは子どもにとって大切な居場所になっている
今の子どもたちは、生まれたときからインターネットやスマートフォンが身近にある環境で育っています。
友達とのやり取りも、趣味を楽しむ時間も、情報を得る場も、スマホの中にあります。
特に学校へ行きづらさを感じている子どもにとっては、スマホが数少ない社会とのつながりになっていることもあります。
そんな状態で突然スマホを取り上げられると、「暇になった」だけでは済みません。
安心できる場所や楽しみまで失ってしまい、親子の信頼関係が悪化することもあります。
もちろん、好きなだけ使わせればよいという話ではありません。
大切なのは、「禁止する」か「放任する」かの二択ではないということです。
子どもはまだ自分をコントロールする力が育っている途中
「何度言ってもやめない。」
「自分で時間を決めたのに守れない。」
そんな姿を見ると、「意志が弱いのでは」と感じてしまうかもしれません。
しかし、それは性格などの問題ではない場合があります。
人の脳には、感情を抑えたり、先のことを考えたり、自分の行動をコントロールしたりする働きを担う部分があります。
この機能は子どものうちに完成するものではなく、青年期を経て少しずつ発達していきます。
つまり、目の前の楽しさに引き寄せられてしまうのは大人でもよくあることですが、子どもの成長途中の脳は特にそうなりやすいのです。
だから、「自分で考えなさい」とすべてを任せるのではなく、大人が伴走することが必要になります。
大切なのは「自由」と「責任」を一緒に考えること
スマホを使うこと自体が悪いわけではありません。
ただし、どんな自由にも責任は伴います。
例えば、
- 夜更かしをして翌朝起きられない。
- 宿題や約束を後回しにしてしまう。
こうした状態だと、スマホに振り回されていると言えるでしょう。
そこで大切なのは、一方的にルールを押しつけることではありません。
例えば、
「スマホは楽しいよね。でも生活とのバランスも大切だと思うんだ。一緒に使い方を考えてみない?」
というように、子どもを話し合いに参加させることです。
自分で考えて決めた約束は、「守らされるルール」ではなく、「自分で選んだ約束」になります。
その違いはとても大きいのです。
約束を破ったときこそ、成長のチャンス
どれだけ話し合って決めても、最初からうまくいくとは限りません。
約束を守れない日もあるでしょう。
そんなときに、
「だから言ったでしょう!」
と責めても、子どもは反省よりも防衛の気持ちが強くなってしまいます。
それよりも、
「何が難しかったと思う?」
「どうしたら次は守れそうかな?」
と一緒に振り返ることが大切です。
失敗を責めるのではなく、次につなげる対話を重ねることで、少しずつ自己管理する力が育っていきます。
穏やかに、でも軸はぶらさない
子どもは親の本気を確かめようとします。
約束を守らなかったとき、「今回はいいよ」と対応が変わったり、その日の気分でルールが変わったりすると、子どもは何を信じてよいのかわからなくなります。
だからといって、怒鳴ったり力で従わせたりする必要はありません。
大切なのは、
穏やかだけれど、一貫した姿勢です。
親が落ち着いて同じ考えを伝え続けることで、子どもは少しずつ「この約束には意味がある」と理解していきます。
まとめ
スマホを取り上げれば、一時的に使えなくすることはできます。
しかし、それだけでは「自分で使い方を考える力」は育ちません。
本当に目指したいのは、スマホを使わない子どもではなく、スマホとうまく付き合える子どもではないでしょうか。
そのためには、命令や力でコントロールするのではなく、対話を通して「自由」と「責任」を学ぶ機会をつくることが大切です。
親が穏やかに寄り添いながら、ぶれない軸を持ち続ける。
その積み重ねが、子どもの将来の自己管理能力を育てる大きな土台になっていくのです。
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