
こんにちは、
不登校カウンセリングセンターの真鍋良得です。
「どうして学校に行けないの?」
「いつになったら行くの?」
不登校の子を持つ親として、つい口にしてしまったことがあるかもしれません。
でも、子どもが学校へ行けない本当の理由は、言葉にならないほど複雑で、本人にも説明できないことが多いのです。
今回は、そんな子どもたちの「本当の気持ち」に少しでも近づくために、親としてできる関わり方についてお伝えします。
1. 子どもが言わない気持ちの中にある「傷つき」や「怖さ」
不登校の子どもの多くは、**「学校がイヤ」なのではなく、「行きたくても行けない」**状態にあります。
それは、心や体が限界を迎えているサインかもしれません。
たとえば…
- 友だちとの人間関係に疲れた
- 勉強についていけず、自己肯定感が下がっている
- 教室の空気がしんどくて、朝になると体調が悪くなる
- 先生やクラスの雰囲気が怖い
- 「ちゃんとしなきゃ」と思うほど、息がつまる
大人から見ると小さなことでも、子どもにとっては大きなプレッシャーや不安となって、心のエネルギーを奪っているのです。
2. 無理に聞き出そうとしない。「話したくなる空気」をつくる
「何があったの?」
「話してくれたら助けになりたい」
そう思うのは親として自然なことですが、無理に言葉を引き出そうとすると、子どもはさらに心を閉ざしてしまうことがあります。
大切なのは、「聞き出す」よりも「受け止める」姿勢。
子どもが話してくれる日が来るまで、焦らず、急がず、
「今のあなたで大丈夫だよ」
「ここは安心できる場所だよ」
というメッセージを、言葉や態度で伝えていきましょう。
3. 子どもの「今」に寄り添うことが、未来への一歩になる
不登校が長引くと、つい「このままで大丈夫なのかな?」と不安になることもあるでしょう。
でも、**今は“前に進む力をためている時期”**なのかもしれません。
子どもが安心できる環境の中で、少しずつ心が元気になれば、
「またやってみようかな」と思える日が、きっとやってきます。
それは学校に行くことかもしれないし、別の学びの場や社会との関わりかもしれません。
どんな形でもいいのです。大切なのは、その子らしく前に進むこと。
子どもを「理解する」ことは、愛を「信じる」こと
不登校の子どもが抱える気持ちは、とても繊細で、言葉にしづらいものです。
親にできることは、「理解しよう」とする姿勢を持ち続けること。
それは、子どもにとって「自分は愛されている」「わかってもらえる」という安心につながります。
子どもを変えるより、まずは子どもを見る目を変えることが、親子の関係をあたたかくし、未来を明るく照らしてくれます。
「今日も生きてくれて、ありがとう」
そんな思いで、子どもと過ごす毎日を大切にしていきたいですね。