こんにちは。不登校カウンセリングセンターの水野幸子です。
不登校のお子さんの親御さんは、言霊という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
言霊とは、言葉に宿っている不思議な霊威。古代、その力が働いて言葉通りの事象がもたらされると信じられた。 と、広辞苑に載っていました。
簡単に言えば、言葉として出していることは実際に起こる、ということなのです。
不登校のお子さんの親御さんにも、言葉にしていたら言葉通りになったという体験があるのではないでしょうか。
泣きっ面に蜂
例えば、泣きっ面に蜂 とういことわざから考えてみましょう。
泣きっ面に蜂の意味は、泣きたいほどつらいことがあったうえに、蜂にまで刺されるということです。つまり、嫌なことが重なったときに使うことわざです。
ここからは、不登校のお子さんや、親御さんの体験談を思い出しながら考えていきましょう。
突然の雨が降ってきました。
あ~もう、なんで急に雨が降ってくるの、と雨に向かって怒りをぶつけます。
雨宿りをするか、コンビニで傘を買い、これ以上濡れないように早く帰ろうと家路を急ぎます。
すると、スピードを出して走っていく車が水たまりの水をはね上げ、狙われたかのようにかかりました。
あ”~もう、信じられない、なんなのよ、と文句を言いながら家にたどり着きます。
やれやれ、早くシャワーを浴びようとドアを開けようとしますが、家の鍵が見つかりません。
どういうことよ~、もうイヤだ。
と、このように、1つ嫌なことがあるとネガティブな言葉を発することで、ネガティブな言葉がまたネガティブな出来事を連れてくるのです。
1日に発する単語数
アメリカのメリーランド大学の研究結果によると、
男性が1日に発する単語数は、平均7,000語。
女性が1日に発する単語数は、平均20,000語。とのことです。
不登校のお子さんの親御さんは、多いと感じましたか?少ないと感じましたか?
私は多いと感じました。
そして、毎日の言葉が自分に起こる出来事に関わっているのなら、ポジティブな言葉を使いたいと思ったのです。
口癖
7,000語から20,000語も発している単語の中にも、不登校のお子さんや親御さんがよく使っている単語、言葉があるはずです。
それは、口癖です。
不登校のお子さんと一緒に、お互いにどんな口癖があるか紙に書き出してみましょう。
自分で気づく口癖もあれば、教えてもらって気づく口癖もあるはずです。
書き出した中で、ネガティブな口癖は、ポジティブな言葉に置き換えましょう。
親御さんの口癖の中に「本当にあなたはダメな子ね」という口癖があったとしたら、その言葉を何度も何度も、毎時間、毎日、年中聞いているお子さんの気持ちはどうなっていくでしょうか。
私はダメな子なんだと、お子さん自身も毎時間、毎日、年中、繰り返し言うことになるのです。
親御さんから、そして自分自身で、ダメな子と言われているお子さんが、自分を好きな子に育つでしょうか。自己肯定感のある子に育つでしょうか。
劣等感を持ち、自分に自信が持てない、自己肯定感の低い子に育ってしまいます。
親御さんの口癖の中に「本当にあなたはかわいい子」「あなたのことが大好きよ」「あなたのことを愛している」「生まれてきてくれてありがとう」という口癖があったとします。
その口癖を毎時間、毎日、年中聞いているお子さんは、どんなお子さんに育っていくでしょうか。
親御さんに愛されているという安心感から、自分には居場所があると無意識理解しています。
自分に自信が持て、自己肯定感が高い子に育っていきます。
こう考えると、口癖の言葉の力、言霊の威力がわかりますね。
では今から、ネガティブな口癖を出さないように気を付けていきましょう。
そして、ポジティブな言葉を発していきましょう。
それが、不登校のお子さんの安心につながり、自信につながり、傷ついた心に力を与えていきます。
そして、学校に行こうと思えるようになっていきます。
親御さんのできることから、不登校のお子さんを支えていきましょう。
そして、私たち不登校カウンセリングセンターの心理カウンセラーがいつでも寄り添うことを、覚えていてくださいね。